2011-06-23 朝からじめじめ度高し・・・_ 手持ちの線量計で食材の放射能汚染を検知できるかの考察。(10時50分記)暫定基準値ちょうどのセシウム137が500ベクレル入っていたとして、これを手持ちの堀場製作所PA−1000で検出できるかどうかを、机上検討してみることにしました。以前、半減期の計算をやってみたことあるのですが、あまりにもややこしくて断念してしまったリベンジです。
■諸々のこと・・・ 1kgの食材に500ベクレルのセシウム137が入っていたとします。 500ベクレル=1秒間に500回の核分裂が起きるだけのセシウム量ってことです。 すなわち、1秒間に、バリウム137mが475個(500x0.95)生成されるわけです。 バリウム137mは2.5分で半分になるので、10分も経てばほとんど全部が崩壊していると考えてOK。 と、いうことは、どうなるんだ? う〜、実にややこしいぞ。 このへんで前回は挫折・・・ 1秒間に475個生成されるバリウム137mは、10分間でほぼ全部無くなるのだけど、今現在も常に毎秒475個供給され続けているわけだから、バリウム137mは一体何個あることになるのだ? あ”〜〜〜、ややこしい。 きちんと考えれば計算できるのだろうけど、面倒なのでC言語で簡単なコードを書いて実際に時間経過に伴うバリウム量をシミュレーションしてみました。ビバ・力技!
シミュレーション条件:
なるほど・・・というか、これ合ってるのかな? 残存するBa137mは、Ba137mが毎秒475個ペースで供給開始されてから、5分後ぐらいには平衡状態になるようです。だいたい、7万個+αぐらいなところですかね。概算試算なので、7万個とします。 Ba137mの半減期は2.5分、かつ、常に7万個が残留しているということを考えますと、2.5分で3.5万個ペースで崩壊していると考えてよさそうです。となると1分間当たり1.4万崩壊。全部がガンマ崩壊ですから、ガンマ線が1.4万/分放出されるという計算になります。 ほんとか? そんなに出るのか? そんなに出ているものを食ってOKってことなのか? シミュレーション結果に若干の疑問を感じつつ、先に進めます。 ガンマ線は四方八方に放出されますし、専用機材を使うわけではないので、1kgの試料の大きさを考えてもこれ全体を測定対象とするとはできません。 試料100gとし、この試料から放出されるガンマ線のうち検出可能なものをざくっと10%とします。すると、1kgの試料が放出する全ガンマ線の1/100が検出できることになります。 1.4万/分の1/100だと、140/分ということになります。PA−1000で仮にこれを全部検出できたとして、ざっと1μSv/時あたり2000cpmですから、140cpmは0.07μSv/時に相当します。 いけそうじゃないですか。 しかしながら、ガンマ線感度で0.07μSv/時を分解しないといけないので、ガイガーカウンターでは無理ですね。 でもあれか、ベータ線対応のガイガーカウンターなら、セシウム137のベータ崩壊を直接観測すればいけるかも、しれません。 もっと読みたい奇特なかたは、↓の読みたい月をクリックしてね。 |
最新ツッコミ |