2011-06-20 本格的梅雨季突入?_ ガイガーカウンタ購入相談。(08時30分記)4月以降、ガイガーカウンタ購入相談を多く受けるようになりました。 こちらをお読みのみなさんの中にも、興味あるかたがいらっしゃるかと思い、今日は少しこのガイガーカウンタについてのお話をしてみようと思います。 実は正確にお話しようと思うと少し(かなり?)ややこしいところがあります。可能な限り分かりやすく説明しますので、お暇なときに時間をかけてお読みください。 _ 線量計=ガイガーカウンタでは無い。(08時38分記)ガイガーカウンタというのは、放射線の検出器にガイガー・ミュラー・計数管(GM管)(こんなの)を使っている放射線検知器のことを言います。一方、放射線検出器はGM管以外にもシンチレーターという物質を使ったものもあり(こんなの)、このシンチレーターを検出器に使ったものは、ガイガーカウンタとは言わずに「シンチレーションカウンタ」「シンチレーションサーベイメータ」と言います。 どちらも「線量計」であることには、変わりありません。 ただ、世間一般では、放射能を測定する道具=ガイガーカウンタ という定義で言葉が使われている場面を多く見ます。 ガイガーカウンタと言って、このシンチレーションサーベイメータが売られていたり・・・ですね。 まぁ細かいことなのでどうでもいいといえばどうでもいいことなのですが、ガイガーカウンタというのはGM管という、真空管のようなものを使った線量計であり、それ以外にもシンチレーションサーベイメータというものも世の中にはある。シンチレーションサーベイメータも放射線を検出する機械だけど、ガイガーカウンタでは無い。ということはぜひ覚えておいてください。 _ ガイガーカウンタとシンチレーションサーベイメータの違い−その1。(08時49分記)放射線を測定するときには主にガンマ線を測定します。世間でよく聞く線量単位である「マイクロシーベルト/時」に換算する際には、ガンマ線計数量が必要なためです。線量計の中には、アルファ線やベータ線が測れるものもありますが、アルファ線やベータ線を一緒に測ってしまうと正しい値が出せなくなります。後で説明しますが、この点は重要ですので覚えておいてください。 で、ガイガーカウンタですが、放射線検出器に使われているGM管は、自身を通ったガンマ線の1%ぐらいしか検出できません。ガンマ線は透過力が強いので、GM管自体を突き抜けてしまって検出しにくいのですね。それに比べてシンチレーターは、ガンマ線を浴びると発光する特殊な物質を使った検出器で、この光をフォトダイオードや光電子倍増管で検出することで、放射線を計数します。同じ体積で比較した場合、このシンチレーター検出器のガンマ線補足率は非常に高く、ガンマ線計数率で言うとGM管の10倍〜100倍以上に達します。 さて、ここで出てきた「ガンマ線計数率」ですが、簡単に説明しますと、ある物質から出される1マイクロシーベルト/時の線量を受けた場合、1分間に何個のガンマ線を検出できるか? というようなものです。1分間に何個のガンマ線を検出したかは、cpm(カウント/分)という単位で表される数値ですので、1マイクロシーベルト/時のときのcpmが、ガンマ線計数率となります。 放射線を検出すると、「プチプチ」音を出す機能を持ったガイガーカウンターの場合、この「プチプチ」音が、1分間に何回鳴るか? ということです。 で、ここからが重要です。 この、ガンマ線計数率が高ければ高いほど、短い時間で放射線量を正確に測定することができるようになります。 放射線って、ラジオの電波のように連続して出ているものではなく、パルス状のものがランダムに出ているのです。よって、検出される放射線の時間間隔というものは一定ではなく、1個ガンマ線を検出した次にガンマ線を検出するまでの時間間隔は、3秒後だったり5秒後だったり、0.1秒後だったりするわけです。 というわけで、線量計は、ある時間内に何個のガンマ線を検出するかを数えて平均化したり、ある程度の数のガンマ線を数えるまでの時間を測ったりして、だいたいの線量に換算するということをしています。 ですので、同じ1マイクロシーベルト/時を測定しようとした場合、ガンマ線計数率が高い(=プチプチ音が沢山鳴る)線量計のほうが、短い時間で放射線量を測定できることになります。また、同じ測定時間で比較するならば、ガンマ線計数率が高い(=プチプチ音が沢山鳴る)線量計のほうが、より正確な値が出せることになります。 同じ体積で比較すると、GM管よりシンチレーターのほうが遥かに計数率は高いですので、同じ測定時間であれば、ガイガーカウンタよりもシンチレーションサーベイメータのほうが、正確な値を知ることができるということになります。 ちなみに、私が現在所有しているCDV−700は、ベータ線対応のGM管で、こないだ買ったPA−1000は、シンチレーション検出器です。また、各都道府県や市区町村に設置されているモニタリングポストも、シンチレーション検出器です。 _ ガイガーカウンタとシンチレーションサーベイメータの違い−その2。(09時05分記)その1では主にガンマ線についてのみ触れましたが、ガイガーカウンタの中にはアルファ線やベータ線が測れるものもあります。逆に、シンチレーションサーベイメータはほとんど全部が、ガンマ線しか測れません(中には特殊なシンチレーターでベータ線が測れるものもあるが相当珍しい)。 アルファ線やベータ線は電離作用が非常に強いので、GM管はこれら放射線を非常によく拾います。シンチレーターはその構造上、検出器の回りを遮光するため(と、シンチレーターを潮解等から保護するため)にしっかりした囲いがあります。透過力の弱いアルファ線やベータ線はこの囲いを突破できないので、透過力の強いガンマ線しか検出できないのです。 よって、もし、アルファ線やベータ線も測りたいと思うのであれば、ガイガーカウンタしか選択肢はありません。 では、アルファ線やベータ線の測定はどんなときに必要か? ですが、今のような、放射能災害に対応するための用途に限定して考えると、いろんなものの表面汚染を調べる際には、有効かもしれません。アルファ線やベータ線は空気中をそんなに遠くまで飛べません。アルファ線で数センチ、ベータ線でもせいぜい数メートルです。ですので、ベータ線検出可能なガイガーカウンタを持っていた場合、ガンマ線だけで測定したcpmと、ベータ+ガンマ線で測定したcpmに差があれば、そこに『何かがある』ということがわかります。ただ、わかるのは『何かがある』ということだけで、なにがどのぐらいあって、その線量は何マイクロシーベルト/時なのか? ということは、全くわかりません。 逆にガンマ線だけの測定でも、周辺より値の高い地点があれば、そこがどうやら汚染されているであろうことが、わかります。また、周辺全体が汚染されていた場合でも、ガンマ線だけの測定であれば、ある程度は正確な線量が出せますので、『そこの線量が高いのか低いのか』ということを判断することもできます。 _ 線量を測定する際にはガンマ線だけで見る必要有り。(09時34分記)ベータ線も測れるガイガーカウンタをお持ちのかたから、『ベータ線を一緒に測ると線量が高くなるが、これは、高いほうの線量を見るべきなのか?』という質問をいただいたことがあります。 これは、×です。線量を見るときは、あくまでもガンマ線だけで、見る必要があります。 まず、線量についてですが、等価線量という考え方を理解する必要があります。環境放射線データベースというWebサイトの中に用語の説明がありますので、こちらにURLをご紹介しておきます。http://search.kankyo-hoshano.go.jp/food2/Yougo/touka.htmlです。 放射線と言っても、アルファ線やベータ線、ガンマ線等の種類や、同じガンマ線でもそのエネルギーレベル(強さが違うんですね)によって、被曝量が変わるのです。 で、ガイガーカウンタは、これら放射線の種類や、エネルギーレベルは判別できず、検出した放射線は、どんな放射線でも1カウントとして計数します。 で、ここからが大切なところなのですが、ガイガーカウンタが計数した放射線数を線量に換算するには、変換係数が必要になりますが、この変換係数、ある特定の放射性物質が出すガンマ線量で較正されているのですね。 ある特定の放射性物質とは、一般的には放射性セシウムだったり、コバルト60だったり、いろいろ。マトモなガイガーカウンタであれば、説明書のどこかに書いてあると思います。 で、例えば放射性セシウムが出す放射線量が1マイクロシーベルト/時のところにそのガイガーカウンタを置いたとき、1分間あたり何個のガンマ線を数えるかを実際に測定して、それをそのガイガーカウンタの変換係数とするのです。 ですから、アルファ線やベータ線が入ってきてカウントされてしまうと、それでもガイガーカウンタは線量を表示しますが、その数値はもう線量としての意味は全く無いものとなっています。ガイガーカウンタから見た場合、アルファ線のカウントもベータ線のカウントも、全部ガンマ線だと思い込んでいますから。 アルファ線やベータ線を測定するときには、線量では無くcpmで比較するか、あるいは、線量値で比較するにしてもその数値自体は実際の線量とは大きくかけ離れていますので、相対比較するための「単位の無いただの値」として見る必要があります。線量しか表示できない機種の場合でも、数値を絶対値として見るのではなく、相対値として見るのであれば、「その2」で書いた通り活用方法はあります。線量も、もとはcpmから計算されているものですからね。 ・・・・・ と、いうことは・・・ 放射性物質が変わればアルファ線、ベータ線、ガンマ線の比率やガンマ線のエネルギーレベルも変わりますから、そのガイガーカウンタが正しい線量を表示するのは、較正で使われた放射性物質が出すガンマ線を測定したときだけ・・・ということになります。 『え〜っ、そんなアバウトなものなの〜〜〜?』って感じですが、実際、そんなアバウトなものなのです。しかしながらだからと言って悲観する必要は無く、この世で普通に生活しているうえで遭遇するガンマ線のエネルギー範囲というのは、そう極端に大きな幅があるわけではなく、その値が10倍も変わるってことはあまりありません。但し、倍ぐらい変わることは普通にあります。そんな感じの精度であることは確かです。 ですから、「市の測定では0.05マイクロシーベルト/時だって言ってるのに、自分のガイガーカウンタで測ったら0.12マイクロシーベルト/時だった」なんてのは、誤差の範囲です。 それに比べてシンチレーションサーベイメータは、エネルギー特性がGM管よりも現実に則してますから、較正核種が異なっても、ガイガーカウンタに比べれば正確な値が出てきます。高級機種になりますと、エネルギーレベル補償機能が入ったものもありますので、こういうものですとなおさら正確ですね。 ただね、これら測定器に、数値の絶対精度を求めようと思うとそれこそとんでもないことになります。お金が幾らあっても足りません。大切なのは、同じガイガーカウンターでいろんな場所を測って、どこが高くてどこが低いかを比較したり、同じ場所を同じガイガーカウンターで測って、今日は高くなったのか低くなったのかを調べることだと思います。数値は目安程度ですね。とは言え、上記で書きました通り、目安とは言ってもまるであてにならない数値が出るわけではありませんから、例えば0.5マイクロなんて値が表示されたらその場所は明らかに線量が高い・・・という判断はできます。但し、別機種のガイガーカウンターが0.1マイクロなのに、自分ので測ると0.2マイクロって出るぐらいなのは、想定線源の違いによる誤差の範囲かもしれないねって感じです。 _ ガイガーカウンタの性能は何で決まるのか?(10時05分記)オンラインショップ等でガイガーカウンタを探してみると、安いのから高いのまでほんといろいろあります。 性能と言ってもいろいろな見方があるのですが、『高いほうが性能がいいのか?』というと必ずしもそうではありません。 まず、重要なのは、使っているGM管の大きさです。大きければ大きいほどいい。というのは、GM管のガンマ線計数率は、ほぼGM管のサイズのみで決定されます。大きいほど計数率が高くなるので、安定した値が出てくるようになります。 では、小さいGM管は駄目なのか? というと、そんなこともなく、計数率が低い分、長時間かけてガンマ線を数えればそこそこ安定した値が出てきます。ただし、安定値を出すのに時間がかかりますから、ホットスポットを探すような用途には不向きです。 線量を知るだけであれば、例えば10万円ぐらいするガイガーカウンタを使った場合と、それと同じサイズのGM管を使って自作したプチプチ音がするだけの 要は、プチプチ音を数えて、それに変換係数かけて線量にしているだけですから。 ただ、高いガイガーカウンタは、付加機能が充実している場合が多いです。 例えば、『ある線量を超えたらアラームが鳴る機能』があります。1マイクロ超えたらアラーム設定みたいなことができるのですね。これを自作プチプチ音ガイガーでやろうと思うとまず無理ですが、『1秒間に1プチ以上なるようだとそろそろ1マイクロだ』ぐらいなアバウトな管理は可能です。 他にも、『積算線量機能』もあります。例えば、0.5マイクロシーベルト/時を10時間浴びると、被曝量は5マイクロシーベルトになるわけですが、この被曝量をずーっと積算してくれる機能です。ただ、この機能を使うためには当然ですが、ガイガーカウンタの電源をずっと入れておかねばなりません。 あとは、PCに繋げてデータを吸い出したり、ログ取れたりといった機能もあります。 これらどんな機能が必要かで、ガイガーカウンタに求める性能というものも人それぞれだと、思います。 ただ、線量測定という、基本機能についてのみ見てみれば、ガイガーカウンタの線量測定性能は、GM管の大きさで決まって、大きいほど性能はよいということが、言えます。 どんなに高度な信号処理回路が入ってたとしても、『プチプチ音を数えて、それに変換係数かけて線量にしている』という部分は、どれも共通不変の原理ですから。 _ どんなガイガーカウンタを買うべきか?(10時37分記)上で書きましたとおり、どんな機能が必要かで、ガイガーカウンタに求める性能というものも人それぞれでしょうから、自分でなにをしたいのか? をはっきりしておく必要があります。 ただ、線量を知りたいということのみが目的である場合、GM管のサイズにさえ気を使えば私の考えとしては、安いもので全然OKだと思います。ただこの場合でも、プチプチ音を鳴らす機能があるものを強くお勧めします。 といいますのも、モノによっては液晶に表示される数値はまるであてにならない場合があるからです。特に、0.1マイクロ以下の低いレベルですと、放射線計数率が極端に低くなるので、表示数値のバラつきが非常に大きくなります。 計数率が低くなると、時間加重平均の間隔が長くなる(=数値の更新時間が長くなる)というような処理をしてくれるガイガーカウンタであれば数値は比較的安定するのですが、そうでない機種の場合は、表示される数値を自分で記録して平均化したりしないと、使い物になりません。 そんなときはもうはじめからガイガーカウンタの演算処理はアテにせず、1分間なり2分間なりのプチプチ数を自分で数えて、変換したほうが簡単で正確です。 よって、極論すれば、線量測定のみが目的であれば、大きなGM管を使った、プチプチ音がする安いガイガーカウンタで充分であるということになります。むしろ液晶表示など不要です。 先日買ったGM管をテストしたでっちあげGM管テストベンチですが、こんな簡易なものでも、プチプチ音を鳴らしていれば仕事しながらでも『今日に賑やかだ』『雨が降ってきたか』『いつもと同じ0.1マイクロぐらいだな』なんてことが分かります。こんなんで充分じゃないですかね。こんなのの場合、音がするだけでカウンタ回路はありませんからガイガーカウンタとは言えませんね。言うなれば、ガイガー検知器 でしょうか。 あと、今は、当たり前といえば当たり前なのですが、ガイガーカウンタ相場が非常に高騰してます。私は昔からこんなことしていたので、そのせいもあって定期的にガイガーカウンタ相場をチェックしていましたが、3月11日以前、1万円台で買えたRD1503がいまや3倍以上当たり前ですからね。無理して買うのもどうなのかな〜ってのが、正直なところです。 特に、東京都や神奈川県にお住まいの場合、確かにホットスポットは点在しているようですが、そこらじゅうがホットスポットっていう状況でもなさそうですし、街中にあるモニタリングポストの値や市区町村で実施している放射線量測定結果、あと、個人有志が測定し公表している数値を監視するだけでも、充分大丈夫なような気がしています。 が、まぁ、確かに、放射能は目に見えませんから、こいつらを検知できる手段を手元においておきたいお気持ちはわかりますし、私も、できればひとつはなにか、手元にあったほうがよいかとは思います。 でも高っかいんだよな〜。元からこれが適正な価格なのであればよいのですが、市場の原理なのか足元見られているのか、3月12日以降突如激しく高騰しているこの様を見てしまうと、どうしても今、買うのを勧める気がしません。 もう、安心料として割り切って、普段なら百円ちょっとで買える缶珈琲を、砂漠のド真ん中でまだ我慢できる状況下だけどもまぁ仕方ないなって感じで一万円出して買うつもりであれば、買ってもいいと思います。 ただね、もし、以前は2,3万円で買えたようなガイガーカウンタに8万円とか出すぐらいならば、私としては、もう一声頑張って堀場製作所のPA−1000を買っちゃえば? って、思います。ガンマ線しか測れませんが、シンチレーションサーベイメータで計数率も高く数値も安定しています。価格相応の性能であり、価格も昔から安定。個人用途向けにしては少し毛色が違うこともあり、3月12日以降でも販売価格は全くブレてません。こういう価格の安定感もなかなか頼もしいです。 私は以前から『欲しいなぁ〜』と思っていたこともあって、この機会に思い切って買ってみたのですが使い勝手は非常によく、数値も安定して出ますし防沫ですから万一汚染されても、霧吹きで水まいて布でふき取って除染も容易です。 但し、9.99マイクロ/時までしか測れないのと、線量を表示する機能しかありません。積算とか、アラームとか、そんな機能はありません。また、もともとの用途が環境放射線モニタですから、放射線強度が急激に変動するような状況での使用にはあまり向きません。ピコピコ音を鳴らせますので、これ鳴らしておけば、急激な線量変化も察知はできますが、液晶表示には反映されにくいです。 _ 家庭内ホットスポット探索。(21時27分記)堀場製作所のRadi PA−1000は、一般的なガイガーカウンタに比べて検出精度が二桁近く高いので、微量な放射線の差がわかって面白いです。 今日の午後、仕事の気晴らしにRadiを持って家のなかをうろついていたら、面白いことがわかりました。
かにこむオフィス内放射線量測定結果 2011年6月20日(月)午後 北側ベランダ何が起きてるんだ!と焦ったのですが、これには理由があります。北側ベランダには、マンションの外壁構造に埋め込まれるように設置されている鉄の扉付き物置があるのですが、このなかに、先日密かに入手した閃ウラン鉱がしまってあるのをすっかり忘れていました。この閃ウラン鉱、50cmぐらい離れていてもガイガーカウンタが激しく反応するほど高線量だったので、びびって段ボール箱に入れてビニール袋に入れて、この北側ベランダの物置の中に退避しておいたのですが、ここから放出されているガンマ線のようです。 ウランはガンマ線よりもベータ線を大量に放射しますから、このベータ線が鉄の扉で減速されて、X線を放射しているのかもしれません。 私の仕事部屋は北側ベランダに面しており、私の座っている位置は、この物置からは2mちょっと程度離れています。 北側ベランダから50cm入ったところで0.06、私の座っている位置での線量は、だいたい0.05ぐらいですのでまぁ影響は無いとは思いますがあんまりいい気分がしませんので、近々なにか考えないとですね。 家の中を測ってみてわかったことは、フローリングは空間とあまり変化ありませんが、カーペットとか畳の上は、有意に線量が高いです。目の間にセシウムが入り込んでいるんですかね。 枕の線量が高いのも謎です。外で干すことが多いので、これも中にセシウムを吸着しているのでしょうか。なぜか家内の枕の線量が飛びぬけて高いのですが、なんなんでしょうか。家内曰く『被曝だ被曝だ』と、騒いでいました。 言うまでもないですが、全く問題のない線量なので心配は無用です。 じゃがいももブロッコリーも、有意に線量は増加します。が、野菜類はもともと自然にある放射性物質を含んでいますから、特に異常なことではありません。 北海道産のじゃがいもがセシウムに汚染されているとは考えにくいので、バックグラウンド0.05ぐらいに対して、+0.02マイクロ程度の上昇は平時な状態と考えて、よさそう・・・なのかな? 少し不安なのは、「緊急時における食品の放射能測定マニュアル」によれば、『2:I-131 濃度を求めるための機器校正が行われていないNaI(Tl)シンチレーションサーベイメータを用いた場合、試料の測定値がバックグラウンドより20%程度高い値を示せば試料中に放射能があると判定し、ゲルマニウム半導体検出器を用いたガンマ線スペクトロメトリーによる精密核種分析を行う。』とある点。このマニュアルが対象としているシンチレーションサーベイメータは、検出器の大きさが1インチφ×1インチ程度と、Radiに比べて随分大型なものを想定しているのですが、20%と言えば、バックグラウンド0.05に対して+0.01ですから、ウチのブロッコリーもじゃがいもも、精密核種分析対象ってことなんですよね。 もう少し、いろんなケースを調べてみる必要がありますね。 もっと読みたい奇特なかたは、↓の読みたい月をクリックしてね。 |
最新ツッコミ |
僕が自宅近辺の線量の参考にしているサイトは、片方が「シンチレーションカウンタ」、<br>もう一方が「ガイガーミュラー計数管式放射線モニタ」で計測していると書いてあるので、<br>その違いは何ぞや?と自分で調べてみたことがあったのですが、正直言ってよく分かりませんでした。<br>拝読して前よりは大分分かりました。ありがとうございます。<br><br>それらサイトは定点で継続的に計測・公表しているので、毎日の数値もですが、変化の度合いを注視していたのですが、<br>見方が間違っていなかったようなのにもほっとしてます。
少しでも参考になったのであれば嬉しいです。<br><br>一般市場で売られている線量計に絶対的精度を求めるのはかなり酷です。まともな数値が出てくるのは、1マイクロ以上のオーダーじゃないでしょうかね。そういう意味では、周辺のモニタリングポストの値と比較しつつ、変動の様子を見ていくというのが良いと思います。<br><br>しかしなんとも物騒というか、嫌なご時世になってしまったものです。<br><br>放射線計測なんて行為は、一生涯趣味の範疇だと思っていたのですが、まさかねぇ、こんなことになるとは。
こんにちは、初めまして。<br>線量計の購入を検討して、いろいろ調べていましたらこちらに<br>たどり着きました。ガイガーカウンターとシンチレーションカウンターの違い、検出能力など分かりやすく、かつ詳しく解説<br>していただき、ありがとうございます。<br><br>ところで私も堀場製作所PA-1000 Radiの購入を検討していますが、このご時世、定価が税込13万円ちょっとの物が、一時は20万円を超える値段で売られていました。<br>最近は供給がやや落ち着いた?のか、定価もしくは定価+2万円位で売られていますし、即品切れという事もないようです。<br>それでもずいぶん高いですね!!<br>メーカーも週1000台のフル生産をしているようですし、もう少し待てば値段が下がるのでは?と思います。<br>個人的には10万弱位になったら買い!!だと思うのですが、<br>この製品は供給が落ち着けば値段が今より下がる可能性はあるのでしょうか?<br>今のところ最安値は12万ちょっとで売られていてここ数日見ていますが、品物はあるようですので、供給がややダブつきだしたのでは?と想像してます。<br><br>ところでこのPA-1000Radiですが、震災前の市場価格っていくら位だったのでしょうか?<br>もしおわかりであれば、ご教授お願いいたします。
SUGUさん:こんばんは! はじめまして。<br>拙いコンテンツですが、もしお役に立てたのなら、嬉しいです。<br><br>PA-1000は、数値は非常に安定していますし、この値段ですと計数率もダントツに高く、非常によい線量計だと思います。ただ、あくまでも環境放射線測定器なので、累積線量とかアラーム機能とか、そんなのは全くないシンプル機能な点が物足りないと感じられるかたもおられるようですが、私は、今、この場所での正確な線量を知る目的で買ったので、大満足しています。<br><br>私は、極めて正攻法で入手したのですが、購入価格はそれほど高くなかったですよ。また、おそらくですが、PA-1000の実売価格は、震災前後で変わってないと思います。<br><br>検索エンジン等でひっかかる通販業者のPA-1000販売価格は、どれもかなり高いですね。ヤフオクでも信じがたい値段で取引されていたりして、なんていうんですかね、まぁ、資本主義社会における市場原理だと言ってしまえばそれまでなんですが、正直言って不愉快なケースが散見されますね。<br><br>詳細は追ってメールでお送りしますね。
補足です。上記:<br><br>『PA-1000の実売価格は、震災前後で変わってないと思います。』<br><br>というのは、あくまでも堀場製作所正規代理店からの購入価格ってことです。<br><br>転売屋の相場は、ご覧の通りです・・・
こんばんは。お久しぶりです。<br>PA-1000 radiを購入するつもりで検討を重ねてきました。<br>すっかり供給も落ち着き、価格も常識的な線に収まっているようですね。<br>これは買い!なのですが、我が家の財務大臣の許可が下りず、<br>やきもきしている所へ、あのエステーがその性能に比して、画期的な価格で線量計を発売したではありませんか!<br>しかも来月には、高性能版のエアカウンターSが発売になり、<br>実売価格は¥7,000を切るという事です。<br><br>評価はあくまで現行品ベースですが、ミニマムが0.05μSVであること、誤差が+-20%、計測終了まで5分(改良版は2分に短縮)かかる等、制約はありますが、おおむね評価も良いように<br>思います。<br>青木様はこのエアカウンターをどう評価されますでしょうか?<br>現行品ベースの評価で結構です。<br>是非お聞かせください。<br><br>いずれはPA-1000 radiを入手するつもりです。<br>もちろん、正規代理店を通してです。<br>その方が後々安心ですからね。<br><br>よろしくお願いいたします。
SUGEさん、こんにちは。<br>エアカウンターSは、まだ実物いじったことないのでなんとも言えませんが、お勧めできそうな気がしています。<br>なんといってもあの価格は実に手頃。たいへん不思議なことに、ヤフオクでは発売前だというのにすでに値崩れしています(怪しいそうな気がするので決して手を出さないで・・・)。<br><br>現行エアカウンターも、精度はそこそこいいって話ですが、なんと言っても計測に5分かかるのと、5分のワンタイム計測のみだって点が、少し実用的ではありませんでした。それでもあの値段で放射線量測定器を市場に提供した姿勢は評価できるものですが。<br><br>これが、Sでは、計測時間が2分になって、2分後は10秒おきの1分間移動平均値を表示する仕様になりましたから、かなり使いやすくなったのではないでしょうか・・・と、推測します。しかも安くなりましたし。<br><br>線量計って、一つ持つともう一つ欲しくなります。そしてさらに・・・と、ウチにはなんだかんだ言って現在、シンチレーション線量計が6台(!)、自作のシンチレーション線量計が1台、試作中のシンチ評価機が3台、GM管のガイガーカウンターが6台と、いったい何をやっているのかわからない状態になってしまっています。<br><br>あと、もし、iPhoneやiPad touchに繋いで動かすのでもよいということでしたら、ポケットガイガー も、なかなか正確です。測定にこのへんだと10〜20分かかりますが、ソフトが非常に優秀でいろんな遊びができます。<br>これを私は今、シンチ化改造していて、測定時間をわずか30秒にまで短縮しようとしています。もう少し結果がまとまったらこちらでも発表したいと思っているのですが(今は、facebookで発表している)、Radiに迫る性能が実現できそうです。<br><br>私もRadiは、正規代理店さんから購入しました。そのほうが絶対にいいですよ!
そうそう、書き忘れた。線量計って、一つ持つともう一つ欲しくなりますので、エアカウンターS買って、将来Radi買うのがちょうどいいと思います。でも、そうなると今度はガイガー管のも欲しくなるんですよね。<br>RD1503も、震災前の価格にようやく戻ってきて、9,800円で入手可能になりましたから、これ買っておくのもいいと思います。ホットスポット探しには、β感度のあるガイガー管のほうが反応いいですしね。
青木様、こんにちは。<br>早速の詳しい御回答ありがとうございます。<br><br>なるほど、エアカウンターSは充分使えるんですね。<br>発売されたら早速手に入れて、周囲の線量を測ってみたい<br>と思います。<br>こちらは愛知県ですので、測定下限ギリギリかもしれませんね。<br>そうですね。やっぱりRajiも欲しいです!<br>引き続き折衝を続けます。<br><br>ありがとうございました。