2011-05-01 緑濃く、風薫る五月。_ 若葉の緑が目にまぶしい。まさに『緑濃く、風薫る五月』。木々に芽吹いた新芽や若葉の緑って、ほんとうにすごく綺麗で鮮やかな緑色してますよね。 デジカメの画質調整をしていると、緑の再現にはいつも苦労し、相当気を使うのですが、肉眼で見る実物の新緑の緑は、本当に綺麗な緑です。 ずっと眺めて居たいです。 _ かにこむの震災復興支援。毎日酒を飲んでお金を回す・・・なんてのは震災に関わらずやっていることなので改めて言うほどのものではないのですが、先日、旧来の知人と呑んでいる場で、震災復興支援の話題になりました。 私は、あんまり自分が寄付したとか支援しているとか言うのはどうかと思っている人間なので、その旨話すと、『青木ぃ、そういうのはブログとかでどんどん言ったほうがいいよ。誰かがしているという話を聞くと、連動して動く人が増えるから』と。 いやその私はそこの、『連動して動く』という動きがあんまり好きでないんです。連動しないで自主的に動けと。 『皆がこうしているんだからおまえもそうしろ』『皆がこうしているから自分もそうしよ』っていう行動理論ほどアホらしいものはありません。まぁ時と場合によっては、そういう行動理論が必要なときもありますが。 でも、その知人曰く、『別におまえが言うだけなら皆に強要するわけじゃないだろ。迷っている人の背中を叩く効果ぐらいは確実にあるから、とにかく少しでもいいから公表しろ』と。 うむ。 こんなこと言われて急に公表するのもどうかとは思うのですが、確かに有名人のみなさんはなにしたあれしたとかいちいち公表してますしね(私は全然無名人なのでまるで無力なのですが)。 ということで、今回、思い切って試験的に公表してみることにしました。 私が取り組んでいる震災復興支援は、主に私が納品したシステムに限られますが、震災被害に遭われたお客さんが現状復帰のために必要とするシステム変更依頼の開発作業については、原則無償で対応しています。出来れば私自身が飛んで行ってお手伝いしたい気持ちなんですがそれが叶わぬ現状、自分に出来る復興支援を考えたとき、こういう形に行き着いたってところです。 復興後の新規開発案件できっちり請求させていただきますからね ^^) 現状復帰は私も全力でお手伝いさせていただきます。一日も早い復興をほんとうに心待ちにしていますし、私自身、できることはなんでもしまっせ! そして、2011年3月末日締め以降の かにこむ の売り上げ金額(売り上げ金額って点が重要なポイントです。赤字でも寄付しますから)の5%を、なんらかの形で寄付させていただくことにしました。すでに3月と4月で、20万円ほど寄付させていただきました。こんなこと書いてしまうと、かにこむ の3月と4月の売り上げ規模がばれてしまいますがそんな些細なことはどうでもいいです。震災支援もそうですが、原子力災害への支援もできる限りやっていきたい。福島第一原発が発電する電気で私の仕事が成立していたことは事実です。せめて、微力ながらなにかのお役に少しでも立ってもらえればという気持ちしかありません。 余談ですが寄付先は、自分で勝手に選択した地方自治体にダイレクト寄付です。赤十字に寄付すれば無難ではあるのですが、おそらく赤十字宛の寄付は多くのみなさんが行うであろうという想定のもと、今回の震災は規模が大きすぎて急を要している自治体への赤十字義援金配分は随分時間がかかるかな? と思って、初期段階での今の時点では、私の判断でピンポイントで寄付しました。こういう方法は、マスコミが取り上げる露出度や、自分がアクセス可能な情報に対象候補が影響を受けがちなので全くお勧めできない方法なのですが・・・ 福島県にある飯舘村。個人的に早期から避難して欲しいと思っていた地域でもあり、高線量汚染が危惧されていた地域です。それと、今回の震災に埋もれて全く話題にすらなっていない長野県栄村。私は長野県には思い入れがあって、毎年冬にはスキーを楽しむためにお邪魔させていただき、夏には避暑で家族旅行、そして、有事の際の避難場所には勝手に長野県篠ノ井を選定させていただいており、実際視察にもお邪魔しています(この記事中では「特に理由は無い」とかさらっと流していますが、実は非常に深遠な理由があるのです)。 そんな長野県の北部にある栄村は、3月12日の夜明け前に震度6強という強烈な大地震に見舞われながらも、東北地方太平洋沖地震の影に隠れれしまい全く報道されない始末。一応、「栄大地震」と「栄村大震災」という名称が付いたような雰囲気であるものの、あまりにも世間からスルーされすぎているんです。震災規模、範囲、影響を受けた住民人口数から言ったらそりゃ東北地方太平洋沖地震とは比べる術もありませんが、しかし、甚大な被害を受けているという事実は事実です。小さい村の、影響範囲の小さい震災だからって無視されていいハズがありません。 まぁ、そんなこんなでピンポイント寄付している私ですが、今後の動静を見つつ、引き続きピンポイントで行くか、おっきな赤十字みたいなとりまとめ組織に寄付するか、自分なりに考えていきたいと思っています。 ボランティアとして活動するNGOに対する寄付ってのも大切だと思っています。 こういうのを機動的かつ迅速に取りまとめて寄付金配分してくれる組織があれば私も安心してそこに一括委任できるのですが、なかなか現状ではそうなっていませんよね。 2011-05-02 遠く霞む激しい黄砂。_ 一ヶ月ぶりに近所の地表の線量測定。今日は自宅の北側(=私の部屋)ベランダに面した窓から見得る遠くの景色がやけに霞んで見えます。 黄砂です。 一説によると中国が過去に行った核実験由来の放射性物質が、黄砂についてやってくることがあるということですが、だからというわけでもなく一ヶ月ぶりに近所の定点で線量測定してきました。
■鶴見川某所河川敷の線量測定結果 着実に落ち着きつつありますが、なぜかどうもβ線が多いというか、β+γ線が減らないですね。 3月25日に測定されたβ線の高値は明らかに福島第一原発由来の放射性ヨウ素の影響だと思うのですが、4月1日の値と比較して、γ線は落ち着きつつありますがβ+γ線はあんまり減りません。γ線が下がっていてβ+γ線が変わらないってことは、β線が事実上増えているってことになります。 なんなんですかねこれ。 神奈川県のモニタリングポストの値に異常は見られませんが、そういえばモニタリングポストはシンチレーション検出器なので、β線は検出しないのでした。 『地中に存在するカリウムの同位体が出す放射線を測っているのけ?』 なんて思ったりもしてみたのですが、平時はβ線はほとんど観測されない自宅ベランダで有意な値が観測されているので、なんか飛んできていることは確かなようです。 黄砂に半減期8日の放射性ヨウ素が含まれていたら、そりゃ大変なことですしねぇ・・・ 謎です。 2011-05-05 言い続けることの大切さ。_ 福島第一原発事故:アメリカの80Km避難指示はやはり正しかった。
日本政府は全くもって隠蔽主義で、まともな情報は一切出さないばかりか、政府内部でも今回の事故を巡る対応で判断がわかれ、すったもんだしている体たらく。 SPEEDIの放射性物質飛散予測データも、ひたすら隠蔽し続けて事故後12日経過後にやっと公開する始末。これも、アメリカが独自の予測データを公開したから後追いでしぶしぶ出してきただけであり、全くもってして国家ぐるみの情報隠蔽姿勢です。 東京電力が分析したデータに対してすら「放射性ヨウ素と放射性セシウム以外の値は公表するな」と事実上の圧力をかけ(当社福島第一原子力発電所における核種分析結果の厳重注意に対する対応について(平成23年4月4日東京電力株式会社))、実態がどんどん見えにくくなってきております。 なんなんですかね日本政府ってやつは。 今回の事故に係り、内閣官房参与に任命されていた小佐古敏荘氏(東京大教授)がぶち切れて辞任した件は各方面で伝えられている通りです。『あり? 小佐古氏って御用学者じゃ無かったのけ?』 という私見はここではあえて伏せておきましょう。科学者としての良心が残っていたのか、コトの重大さに責任が取れないと思い逃げたのか、御用学者ですらぶち切れるほど政府の対応がアホなのか(酷いことばかり書き並べてごめんなさい>小佐古氏)、真相は不明ですが、今回小佐古氏が言っていることは、まことしやかに正しいことです。 小佐古氏の辞任劇により、20mSvまで子供を被曝させてもよい(しかも外部被曝のみ)と文部科学省が出した数値に対して世間の目が向き、再度議論されるきっかけになったという点については、内閣官房参与であった氏の功績と言ってよいと思います。 さて、これに伴い日本政府はまた意味不明な言い訳をこねています。 枝野は4月30日の記者会見でこんなこと言ってます。
文科省は1〜20ミリシーベルトを暫定的な目安とし、今後できる限り児童・生徒等の受ける線量を減らしていくことが適切であるという考え方に立っているのであって、20ミリシーベルトまでの被曝を許容しているというものではない。そこは、小佐古先生がおっしゃっていること自体が認識というか、誤解に基づかれている。決して20ミリシーベルトに達するような環境、あるいはそこに近い数値に達するような学校環境のもとで、お子さんたちに学校生活を営んで頂くことは、全く今回出されている指針は想定していない。 改めて確認しますと、今回文部科学省が出した学校での屋外活動判断のための暫定基準値は、『年間被曝量が20ミリシーベルトを超えないようにする』というものです。 これはどこからどう読んでも、『年間20ミリシーベルトまでは被曝を許容する』としか取れないのですが、私が馬鹿なんですかね? いよいよクーデターでも起こさないと、駄目だなこりゃ・・・なんて考えてしまうほど、末期的状況ですよこれは。あ、今の日本って、こんなこと書くと捕まっちゃうんでしたっけ? そうそう、ここで書いていることは本項最上段にもありますとおり、『内容は限りなくフィクションであり、嘘八百』なんです。そう、フィクションですからねフィクション。そこんところよろしくです。 かなり前置きが長くなりましたがアメリカが福島第一原発事故後に独自に調査解析した線量実績マップが、The Situation in Japan (Updated 04-22-11) DOE Blogで公開されています。この中のスライドにある、地図の部分のみを拝借して引用させていただきます。 小さい円が原発から半径30Km圏、大きい円が同80km圏です。水色の部分が0.03〜0.25mR/時(=0.3〜2.5マイクロSv/時)の地域で、年間被曝量で2.6〜22ミリシーベルトになる地域です。おそらくバックグラウンドを引くことはしてないと思いますので、自然界に存在する放射線量をこれからさっぴくと、1.0〜20ミリシーベルト程度ですかね。すなわちこれはICRPが定める一般人の年間許容被曝線量である1ミリシーベルトを超える限界域です、これを見るとものの見事に80Km圏外に逃げていればほとんど被曝せずに済むことがわかります。 アメリカが80Km圏外避難指示を出したのは3月16日。福島第一原発で2号機爆発が起きた翌日です。その後アメリカは日本に気を遣って80Kmは念の為だったと言ってましたが、この結果を見るとどう見てもアメリカの判断が正しいように見えます。 そもそも考え方が違いますよね。アメリカは『少しでも被曝させないための先行避難』というスタンス。日本は『被曝させておいて線量が避難限度になってきて我慢の限界になったら、避難させる』というスタンス(というかそんなスタンスすらも無さそうなんですが・・・)。私が飯舘村の累積線量を試算した結果を見ても明らかですが、被曝線量は時間とともに減少していきます。原子力災害に対しては、初期に逃げることが実に重要ですから、どう考えてもアメリカの『とりあえず逃げる』スタンスが実に有効であることが明らかです。線量が強いときにさんざん被曝させておいて、かなり弱まってから計画的避難指示とか全く愚かな対応です。 3月23日にようやく公開されたSPEEDI予測図を改めて見てみますと、アメリカが独自に調査解析した線量実績マップに非常に近い状態になることを当初から予想できていたことがわかります。4月25日になってからようやくSPEEDIの予測データも過去の分と合わせて毎日公開されるようになりましたが、今更毎日公開したって時すでに遅すぎですよ。すでに過去となってしまった予測データを今更公開して「全部公開した」とか言っている日本政府の馬鹿さ加減はもう言葉に表現することすら不可能です。 さて、こうして政府の対応を馬鹿だアホだと非難するだけでは問題は全く解決しません。どうしたらいいんでしょうか。 日本はいちおう、政治形態としては間接民主主義を取っています。いちおう、国民主権なんです。 よく聞く言葉ですが、「一人一人がちゃんと考えて、政治に参加」しなければ、変わっていかないと思うのです。 自分が動かなくても、選挙に行かなくても、意見を言わなくても、「誰かがなにかをしてくれる」「世の中なるようになる」と言っていた時代はもう終わりにしましょう。 ほんと、まずは私ももちろんですが、国民一人一人の意識改革からはじめないといけないと思います。 _ 日本は福島第一原発事故に関連して早期避難指示を出すことは出来なかったのか?ここから下は全て、本日5月5日に書いたセクションとなります。 5月3日の夜からようやくSPEEDIの全予測データの公開がはじまりました。これを仔細に見ていきますと、3月15日の午前6時に2号機のサプレッションチャンバーが爆発した当日には、この2号機爆発による影響を試算したSPEEDIの予測結果が出ていて、まさに浪江町、飯舘村方面が高濃度汚染されることが示されています。 これを知っていながら、そして、その後、この予測どおりに放射線量が当該地域で爆発的増加傾向を示しながら、情報を隠し通しなんら手を打たなかった日本政府。 SPEEDIの予測結果を今まで公開してこなかった理由を細野豪志(首相補佐官)は2日の会見で「国民がパニックになることを懸念した」とかふざけたこと言ってます。国民の生命を第一に考えるべき視点に立ってみれば、パニックになるならない以前に、目前に迫る危険情報を迅速正確に国民に提供すべきであり、パニックを最小限度に押さえるべき情報提供、避難指示、避難支援を行うのが国の役目だと私は思っていたのですが、どうやら今の日本政府は私の認識と違ったスタンスを持っているようですね。 津波が来ることが予測されれば、津波警報を出します。 大雨が降って洪水になることが予測されれば、大雨洪水警報を出します。 津波が来ると分かっていながらパニックになるからって、津波警報出すの中止しますか? そんなアホなことあり得ないでしょう。 なぜ放射能汚染の時だけ、あんなに正確な予測情報がありながら「国民がパニックになることを懸念した」とかふざけた理由で情報隠蔽の判断ができるのか。それは、放射能汚染による影響は、すぐには出てこないからでしょうね。なにか起きても、その当時にポストに付いていた政治家は自分の責任を追及される可能性が非常に低い。津波や洪水のように、目の前でほぼ即時展開される災害に比べて、早くても数年、一般的には十数年後からしか影響が出てこない被曝による後発性障害は、その因果関係を立証することすら困難という性質も持っています。ですから、今、すぐ、当該地域の緊急避難指示出しというあえて重い判断をしたくないという政治家が沢山、日本の間接民主主義で選ばれているってことなのでしょう。 実に嘆かわしく情けない事態です。有事の際に、一般国民にはすることが出来ない判断、重い決断を迅速にしなければならないのが、政治家に求められる最も大切な基本的機能なのではないんですか? ・・・・・ 一方で、まだまだ少数ですがちゃんとしたことを言っている政治家の声も、少しずつではありますが報道されるようになってきました。 本当に少しずつですが、3月11日以降、日本の世の中の空気は確実に変わってきていると感じてます。 これを一過性のものにしてはいけないのです。 _ 学校の校庭利用の放射線量上限基準値の矛盾。民主党内からも異議が出始めている文部科学省から出された学校の校庭利用の放射線量年間被曝上限値20mSvですが、そもそもおかしな運用が目の前で行われています。 asahi.comからの引用です。
女性の被ばく限度超過2人に=東電「今後はすぐ避難」—福島第1 大人の女性であっても『国の限度が3カ月で5mSv』。すなわち、年間に換算すれば20mSvですが、そこまで浴びたら危険だという理由で、3ヶ月の5mSvまでと制限されており、この累積線量に近づいたら、危険なので線量の高いその地域から「すぐ避難」させると言ってます。 一方で、文部科学省から出された学校の校庭利用の放射線量年間被曝上限値は20mSvです。この値以下であれば問題は無いし、校庭の土を浄化する等の処置も不要。普通に校庭で遊ばせてOKと言っています。 女性という条件付きではありますが、大人に「すぐ避難」させるレベル以上の線量を子供に許容するって、頭おかしいですよね文部科学省の子供に20mSv/年OKという基準値策定した連中は。成人女性が5mSv/3ヶ月で「すぐ避難」なんです。なんで子供に20mSv/年とかいう莫大線量被曝OKと言えるのか。総被曝量で見れば成人女性限度の4倍の線量ですよ。 これはもう子供達の将来や健康云々以前に、現状を前に『子供達を避難させずに済ませるための線量はいくつか?』という人非人のスタンスで逆算した数値としか思えないです。 現場の英断を祈るしかありません。 2011-05-06 真実はどこにある?_ 福島第一原発高線量瓦礫の謎 - 続報。4月25日のかにの泡ぶくで、福島第一原発内に散乱する異様な高線量瓦礫の由来の謎について少し書きました。このとき私は、あの瓦礫は異常な破壊力を持つ爆発を起こした3号機からもたらされたものであり、そのすごさから考えても3号機の爆発は単なる水素爆発では無い。3号機はメルトダウンした燃料が圧力容器の底を抜け落ちてどこかで水と触って水蒸気爆発し、その燃料の一部が吹き飛んだか、瓦礫に付着したのではないかと推測しました。その理由は、あんな高線量で瓦礫を放射能汚染させることのできるブツがあるとすれば、それは破損した燃料棒しか考えられません。当時いろいろ調べてみたのですが、3号機の燃料プール内の燃料棒が破損したという報道は無く、3号機が爆発後も燃料プールには水を補充したり湯気が出たり水温計ったりしていましたから、3号機の燃料プール内の燃料棒は無事だろうと判断したわけです。燃料プール内の燃料棒が無事だとすればあとは圧力容器の中にしか燃料棒は存在しません。 しかしその後、この連休を使っていろいろ調べてみたのですが、3号機の燃料プール内の燃料棒が破損したという報道もありませんでしたが、3号機の燃料プール内の燃料棒が無事という報道も見つかりませんでした。 そして、非常に面白いビデオを見つけました。福島第一原発3号機の爆発についての解説 4月26日(http://www.youtube.com/watch?v=P4KXX24Dv1U)。約8分間の動画です。
解説者:米国 フェアウィンズ・アソシエーツ社チーフエンジニア アーニー・ガンダーソン氏。米国のスリーマイル原発事故の際、事故調査団のメンバーでもありました。 02:37付近で、「プラントから2マイルも離れたところから多数の燃料棒の破片が見つかっています」なんておっしゃってます。 そんな報道日本であったか? と思って海外の報道機関のwebを調べてみますと、なんと4月7日のニューヨークタイムスですでに報道されていました。
NYTimes_comより引用。 日本では確かに「燃料棒破損の可能性」とは言ってましたけど、「破損の可能性」って程度の表現では、燃料プール内でなにか起きているぐらい(それでも大問題なのですが)な印象しか持てません。まさか、爆発の勢いで燃料棒が吹き飛んだことを「燃料棒破損の可能性」という発表で済ませられるわけありません。なんでこれ日本国内向け報道でどこの社も触れてないのでしょう。どこからどう見てもどう考えても完全に情報隠蔽です。 全くもはや日本政府から発表される内容は、戦時中の大本営発表と同じと考えるべきですね。 高線量汚染された瓦礫って、おそらくは、破損した燃料棒そのもののことだったのです。なんという情報操作。 あまりにも酷いことが判明したので話が随分それてしまいましたが、燃料棒が吹っ飛んだのだとすれば私の福島第一原発内に散乱する異様な高線量瓦礫の由来の推論も修正しなければなりません。改めて書くことはしませんが、燃料棒があちこちに吹き飛んで高線量汚染しているのだとすると、その燃料棒は明らかに破損しているわけですから相当まずい事態ですこれは。 私がここでこれ以上ぐだぐだ書くよりも、上記アーニー・ガンダーソン先生の動画が非常に分かりやすく優しく説明してくれます。8分ちょいですから、ぜひご覧ください。 そんなことより海外のニュースサイトを見ていると、日本という国は、すっかり世界の孤島となってしまったのだなぁ・・・って、つくづく感じます。 ただ、今のところまだインターネットは遮断されてませんから、知ろうと思えば知ることのできる手段があるのは、せめてもの救いでしょうか。 _ 菅直人首相、浜岡原発全原子炉停止要請!いやぁ正直びっくりしました。晩酌で呑んでいたワインを口から噴き出しましたよ。 いつものごとくシャワー上がりにNHKのニュース見ていたら、菅直人首相の記者会見の模様が中継されているではありませんか。カラフトししゃもをつつきながら赤ワインをちびちびやりつつ『寺川さんはまだか〜』とか言ってたらなんと突然突拍子も無く、浜岡原発全面停止要請を中部電力に行ったとなっ! 「素晴らしい英断だっ!」 と思う間もなく 「なにか裏があるっ!」 と思ってしまう私は、対日本政府発表については本当に心が貧しい人間になってしまったようです・・・ 福島第一原発の対応を見ていると、実は今回、東海地震の前兆現象が確認されたが国民がパニックになるといけないのでそれは公表はしないけど浜岡原発だけは止めておこう・・・とか平気でありそうじゃないですか。 こんな貧くなってしまった私の心を、華麗に復活させてくれるだけの活動をしてくれよ本当に日本政府。今までの私の批判が日本政府にとって濡れ衣であり、私の勘違いであったなら、いつでも心からお詫びさせていただきます。 しばらくは、極めて冷静に今後の推移を見させてもらおうと思っています。 さらに言うなら、学校の郊外活動被曝暫定基準値の20mSvも、『こんなのアホだ。これは子供に対しては非常識に危険な値なので、1mSvにする』 とかしてくれれば、国民の生命と健康を保護する気合いを感じることができるのですが。 でもまぁ、浜岡止めたら電気足りないんじゃないですか? というNHK記者の質問に対して、相当遠まわしの抽象的表現ではあるものの、大丈夫だと回答したあの対応、まずは純粋に評価したいと思います。原発停止分は充分補えるという判断あっての回答でしょう。ここに言及したことについては、評価してあげたい。 当然ですがこの動きは浜岡に限らずあちこちの原発に波及するでしょう。そんなことはただの酒飲み酔っ払い馬鹿な私ですら容易にわかることですから、今回の判断は相応の覚悟があってのことと思います。 今後の展開が楽しみです。 2011-05-07 新しい日本の夜明け?!_ 浜岡原発全炉停止要請について考えてみる。まずはじめに、昨夜自ら記者会見で発表した菅直人首相の中部電力に対する浜岡原発全炉停止要請については、その英断に敬意を表したいと思います。 どんな理由があるのであれ、今まで安全神話を前提に推進しかしてこなかった国の原発政策を振り返り、一旦立ち止まる判断をしたことは極めて画期的と思います。久しぶりに(本当に久しぶりですよね)国民の意向が反映された政治的判断が下されたことについては、素直に喜びたいと思います。 が、一方で、どうにも後味の悪さを感じている私です。そのことについて、少しだけ以下に書いてみたいと思います。 今も考え中なテーマですので、今後以下に書いた私の印象、見解は修正変更される可能性が大いにある点をお含み置きください。 _ 中部電力は自分で浜岡原発全炉停止判断を行えなかったのか?(5月7日 09:55記)結果的に止まることになったので結果オーライなのですが、まさに結果オーライな今回の日本政府からの浜岡原発全炉停止要請。ひとつこう私として気に食わない点があるとするならば、『政府の力が民間企業の経営判断に干渉した』という点です。 誤解無きよう繰り返し言いますが、私は、3月11日以降に何度か書いているとおり、浜岡原発は即時停止すべきと思っていた人間ですので、今回の一連の流れはもちろん歓迎するものです。しかし一方で、自己の責任を全うしつつ自由な生き方を愛する私にとって、外部からの干渉圧力というものは、もっとも忌み嫌うべきものであり徹底して戦う対象でもあるのです。 中部電力は先月下旬に公表した2012年3月期の業績予測で、現在休止中の浜岡原発3号機を夏までに再稼動させる旨明記してきました。これを見たときには 『頭が完全に狂っとるな』 と思ったものです。防潮堤を新設するとか言ってますが、あらゆる想定が無駄であることは福島第一原発事故を見れば明らかです。そんなことしても自然災害に立ち向かえないことがわかっていながら稼動継続させること自体が異常な判断なのですが、その無力な防潮堤だって今夜に完成するものではありません。もう、今来てもおかしくないと言われている東海地震の脅威がありながら、なぜ全炉停止判断が出来ないのか? というのは私の素朴な疑問でした。 原発を停止しても電力不足にならないことは、もう明らかなことですから電力不足は理由にはなりません。 やはり発電コストなのでしょうか。事故が起きさえしなければ、廃炉コストを考えなければ、確かにしばらくの間は安いコストで電気を起こせるでしょう。ゆえに、原発稼動は、当面は中部電力の利益率に貢献し、株価も安定です。 仮にもし私が中部電力の役員だとしたらどう考えるか。やはり、安全が完全に担保できず、東海地震への対策も不十分な状況を見れば、まずは一旦、浜岡原発全炉停止を提案すると思います。 そうなると火力水力の稼働率を上げねばならず、発電コスト上昇に伴い会社の利益は減少します。そのことで株主から訴訟を起こされる可能性は無いとは言えません。しかし、福島第一原発事故の状況を鑑みれば、事故を未然に防ぐ観点からの経営判断は裁判で争ったとしても主張は充分認められるでしょう。そもそも、原発事故は会社の損害云々のレベルの話ではなく、日本国、国民の生命と財産と未来を脅かすレベルの脅威なわけですから。 普通に考えれば福島第一原発事故後、直ちに浜岡原発全炉停止へむけての検討が社内では行われているハズです。しかし、停止判断は社内ではされず、現状に加えて今夏までに現在停止中の3号機をも動かすという判断に至ったのです。 それが、日本政府の要請を受けて、あっさり全炉停止を受け入れるというではありませんか。 もちろんここで、『中部電力としては日本政府の要請を拒否する。浜岡原発3号機は予定通り7月に再稼動させ、夏場の電力の安定供給に向け最大限努力する。』 とか言っても狂気扱いされるだけで誰の賛同も得られないとは思いますが、一度はこの状況下において停止どころか現在停止中の3号機をも動かすという経営判断を下したその理由が実に希薄だったということが、わかります。 止めようと思えば、いつでも止められたのです。 それをなぜ、自分達で止める判断ができなかったのか。 日本政府からの停止要請を待つことになってしまったのか。 そして、日本政府から要請されれば、あっさり受け入れて全炉停止する。 いよいよもってこれ日本のエネルギー政策だけでなく、電力事業が持つ形態(= 独占保護されまくりで競争無いくせに株式会社)の破綻が露呈してしまったのだと感じるとともに、なにかとてつもない大きな「何か」が、原発にはつきまとっているのだろうなと思っています。 _ 復興支援計画も早めにお願いね。浜岡原発全炉停止要請は大きな事件ですが、やらねばならない沢山あることがらのうちの一つであることも事実です。国からの地方自治体への支援計画についても、早急に決める必要があります。 なんせもう、東日本大震災発生して二ヶ月が経とうとしているのに、具体的な支援策がまるで見えてきません。 被災地の情報や報道も、主要なメディアでは東北三県の沿岸部に集中していますが、沿岸部だけでなく内陸部や東北三県以外の地域でも、大きな被害を受けているところは沢山あるはずです。いっつも思うことなのですが、日本の主要メディアはどうしてこう偏った報道しか出来ないのかなぁ。なにか起きれば全局同じ地域の映像ばかり。関東圏で言えば地上波VHFの民放だけで5局もあるのだから、お互い分担してあちこち広い範囲を網羅できるように情報収集して伝えようって動きは無理なんですかね・・・無理なんですね、きっと。今のような状態であれば、有事の際のニュース番組は、正直1局で充分です。というか、くだらないというよりも腹立たしいシーン(被災者へのインタビュー等で)ばかりが目立つので、民放はすっかり見なくなりました。その点NHKは、まだ随分・・・多少はマシですので、ウチの場合、有事の際にはNHKです。 なんてこんなところで愚痴っていてもどうにもならないのですが、とにかくだ。被災地への復興支援計画をさっさと進めて欲しいところであります。 以下は個人的な考えなのですが、日本政府は復興構想会議なんてのをはじめて、例えば宮城県は、津波に強い街にするとかで商業区域、酪農区域、住居区域とわけて住居区域は高台に置くとかいろいろ考えているようですが、私が宮城県人だったらそんなのは余計なお世話だ。自分らのことは自分らで考えるから、国は、具体的にどういう形でどの程度の規模の支援を、いつ、どういうタイミングでやってくれるのか、こちらの要望はどの程度受け入れてくれるのか早く教えてくださいお願いしますって、思います。 もちろん国から支援する以上は国と地方自治体とのネゴは必須だと思います。が、復興の基本構想は国が決めるものでは無く、その場所に昔から住んでいた人々が集まって、地方自治体が中心となって決めるべきだと思うのです。 国の役割は、地方自治体への充分な復興支援です。具体的な復興案にまで手出しするのは過剰干渉でしょう。 もちろん、当の地方自治体から協力要請があれば話は別ですよ。 _ 中部電、浜岡原発停止向け協議入り 結論は持ち越し。(5月7日 21:30記)asahi.comより引用です。
中部電、浜岡原発停止向け協議入り 結論は持ち越し。 昨夜の各新聞社のWebならびに今日の朝刊では、もれなく「浜岡原発全炉停止要請を中電は受け入れる見込み」という報道でしたから、『まぁそりゃそうだよな〜』って私もあっさり追認した次第ですが、どうもそう簡単にコトは進まないようで・・・ この期に及んで日本政府からの浜岡原発全炉停止要請を拒否するだけの合理的理由なぞ、どこをどう探してもあるハズが無いのですが、なんというぐだぐだな臨時取締役会なのでしょう。 この状況下で、中部電力の経営陣が日本政府からの浜岡原発全炉停止要請に基づき行った臨時取締役会で、停止判断が出来なかった理由を私なりに考えてみました。
ぐらいしか思いつきませんが、そんな悠長なことを言ってられる状況では無いということを、当の本人達が全く認識していないという点が最大の問題でしょう。 どんな人間でも、完璧ということはあり得ません。誰だって間違いは起こしますし、人知の及ぶところには自ずと限界があることも、みな知ってます。 浜岡原発が今、存在していて稼動していることについて、中部電力にはもちろん一切の瑕疵はありません。当時、想定した地震災害を考慮した設計を行い、国の保安基準をクリアし、建設許可が下りて建造され、運転されているわけです。(想定が甘いとか保安基準審査がどうのとかいう点は、とりあえず置いておきます。) しかし今、福島第一原発の事故を踏まえ、当初の想定が全然甘かったということが判明し、浜岡原発についても、来るべき東海地震の自然災害についての対策が不十分であろうということが判明した結果、停止要請が出されたわけです。(どんな対策も自然災害には無力であるという点は、とりあえず置いておきます。) 中部電力としては、東海地震が当初の想定以上の震災規模になる可能性が非常に高いことが判明した時点で、それに対応できていない浜岡原発の全炉停止判断をすることは、別に面子が立たなくなるわけでもなんでもなく、ごく普通の常識的なことだと思うのです。 電力の安定供給がどうのこうのとか言ってますが、それは 『安全が担保された上』 での話です。しかも、火力水力の稼働率を上げれば、余裕で電力は供給できるのです。国家や国民の命、財産、未来を犠牲にしてまでもやらねばならないことなぞ、この世には存在しません。 ましてや、いち民間企業の業績、利益のためだけに、国家や国民の命、財産、未来を危険に曝してよいはずがありません。 しかし、その判断が当該企業の経営陣内で行うことが出来ない。 そう考えると原発というとんでもないものを、民間企業が利益を追求する(電力会社はみな株式会社ですからね)という目的のために保有運用しているという構造はどう考えても再考しなければなりますまい。 これは中部電力だけの問題ではありません。原子力という技術を商用レベルで扱うには、日本という国はまだまだいろんな面で未熟すぎるんだと思います。 2011-05-08 やはり日本の夜明けは夢だったか・・・_ お魚さんは海を自由に泳ぎ回る。(10:00記)今朝、いつものごとくピザパンをかじりながら朝刊を手に取った途端に、またブチ切れですよ。
30キロ圏外は漁OKに 漁業者の被曝安全基準を初設定 朝日新聞朝刊には、この記事一面に載っていました。 頭おかしいでしょ原子力災害対策本部というか日本政府。 そんなに災害補償金をケチりたいのか。暫定基準値とやらでそんなに国民を被曝させたいのか。 漁師の被曝線量が安全圏であるということと、その地域での漁業を認めるということとは、全く別問題です。海洋汚染の実態がまるで把握しきれていない現状で、なにを根拠に『漁業OK』と判断したのか。漁師さんの作業による被曝線量のみを考慮しての判断なら、『福島第一原発半径30Km以遠の海域であれば立ち入りはOK。但し漁業は現状まだ安全が確認できないからNG』となるべきところです。こういう判断なら百歩譲ってまだ理解できます。 つい先日、福島第一原発から100Km以上離れた茨城県沖で獲れた こうなご から、基準を遥かに超える放射性物質が連日検出され、漁協は今期の茨城県沖での漁を断念したばかりです。そして、未だに福島第一原発からの放射性物質の流出は続いており、収束する気配もまるでなく、むしろ当分の間、世界に向けての放射性物質撒き散らし状態は現状維持が精一杯のように見えます。 なんで30Kmで漁業OKと判断できるのか。全くわけがわかりません。 今後、さらなる海洋汚染が無いと確実に判断できる状況になるまで・・・すなわち、福島第一原発が完全に冷温停止し、原子力災害収束宣言が出されるまでは、こんな安直な規制解禁は断固として行うべきではありません。 なんか見ていると、日本政府は意味不明に、がんがん規制解除しまくってます。 まさか今、ここで魚を獲る漁師さんはいらっしゃらないとは思いますが、日本政府が率先してこんなことしているから東日本の食材は敬遠されるどころか、世界から見れば『日本のもの』というだけで煙たがられてしまう状況になってしまっているのだと思います。 申し訳ないですが私だって、福島県沖で獲れた魚が市場にあったとしても、とても買う気にはなれませんし、家族に食べさせるわけにも行きません。福島県及びその関係するみなさんには全く恨みもなにもありません。本当に申し訳ないとは思うのですが、食の安全が完全に担保されていない以上、こうするしか仕方ないのです。 日本政府の判断がおかしくアテにならない今、それ以外に自衛の手段が無いのですから。 漁ができない漁師さんはほんとうに居た堪れないお気持ちだと思います。せめて、しっかりとした補償がなされることを願って止みません。 ・・・・・ さらに気になったのはここの部分:『原発から半径30キロ以上離れた海域では最大でも年間1.43ミリシーベルトだった。』『一般人が浴びていい人工放射線の限度量は年間1ミリシーベルトと定められている。今後、船に乗り込む漁業者のうち最も海水に接する人が線量計を持つよう定め、被曝量を記録、管理し、限度量を下回るように求める。』と・・・ おい! 福島の子供達はどうするんだ! 見捨てたってことか? 福島の子供達には20mSvの被曝まで野ざらしでOKとか言っておきながら、なんで年間最大1.43mSvの区域で活動する大人の漁師が手厚い線量管理を受けるんだ? やってることが全くおかしい。狂っている。ここまで国民を馬鹿にした対応をする日本政府に対して、どうやって抗議するのが効果的なのか、思案中です。 (14:04朝いちで書き込んで即削除した状態を復元&一部追記) 2011-05-10 連休明け進行・・・_ 板挟みだったのかも中部電力。完全に私の素人妄想です。 本セクションは、5月7日の泡ぶく「中部電力は自分で浜岡原発全炉停止判断を行えなかったのか?」で書いた内容のその後の補足になります。 中部電力社内では、福島第一原発事故後に、浜岡原発を全停止しようという議論がかなりあったのではないかと推測したと考えたのは上記で書いた通りです。 その後いろいろ考えたのですが、実は、自分達も止めたくて止めたくて仕方が無かった。正確に言えば、止めるべきだ! という意見を持った役員が少なからず居たのではないかと思っています。 ところが止めるという判断を自律的には、出来なかった・・・ 非常に難しい・・・いや、シンプルに考えれば結論は明らかなのですが、それが出来ない事情というのも、正直言って私は理解できます。 苦悩です・・・株式会社としては。 現在の浜岡原発は、当然ですが中部電力が勝手に作って勝手に運用しているわけではありません。国の安全審査基準に合格した上で運用されているわけです。そして、今現在、故障や不具合が起きているわけでもない。正常に安定稼動しているわけです。少なくとも今現在は。 しかも、福島第一原発事故後に経産省の原子力安全・保安院から出された震災緊急対策を実施した結果、原子力安全・保安院からは「現状で対策に問題はない」「現状で安全性に問題はない」とされてしまったわけです。 こうなると中部電力の立場は微妙です。 国が安全だと言っているにも関わらず、中部電力の判断のみで『安全第一』『国民の生命と財産の保護』の観点から浜岡原発を全炉停止するという経営判断をしたら、それは果たして合理的な判断と言えるのか。さらには、会社の利益を自ら損失させたとして株主代表訴訟を起こされる可能性も非常に高いです。この場合、裁判になったらどうなる可能性が高いのか。私は法律の専門家ではありませんからなんともコメントできませんが、国が安全と言っている以上、これに疑義を挟む判断をした中部電力の姿勢を裁判官がどう判断するか。私には裁判官が、中部電力の判断と主張が合理的と認める判断を下すと確信するだけの根拠がありません。 5月7日の泡ぶくでは、『福島第一原発事故の状況を鑑みれば、事故を未然に防ぐ観点からの経営判断は裁判で争ったとしても主張は充分認められるでしょう。』と一旦は思って書きましたが、しかしそれでも国が現状安全で問題ないと言っている時点での浜岡原発においては、そんな理論が100%通用するとは言い切れません。過去を紐解いて見れば、私から見れば『それって絶対おかしいよな』と思う判例に事欠きませんから。 今、世界で最も危険と言われている浜岡原発。自分達で安全のために止めたいと思ったとしても、国が安全だと言っているがために止めることができない。 おかしな話です。 やはり今の日本の電力事業を取り巻く構造は破綻してます・・・と思います。 今の日本政府がそこまで思慮深く賢いのかは甚だ疑問ですが、今回の日本政府からの浜岡原発停止要請は、そんな中部電力社内の事情をも察知しての政治判断だったのかもしれません。 だとしたら、日本政府の対応、今回ばかりはさすがな対応だと、褒めてあげていいと思います。政治パフォーマンスだとか言っているアホも居るようですが、今回ばかりは私はそうは思いません。パフォーマンスしようと思えば他にいくらでもネタはあります。そこをあえて、浜岡原発に踏み込んだというのは純粋な判断だったのだと思うのです。 純粋な判断だからこそ、不純な連中から文句言われているんでしょう。まぁいいです。そんなのきっと想定の範囲内。 本来であれば原子力安全・保安院から『福島第一原発の事故を踏まえ、従来の震災想定は全く通用しなくなった。よって、直近に最大の震災リスクが迫っている浜岡原発の停止を要請する』とかいう類の判断が早々に下されるべきところ、電源車を少し多めに配備しただけで「対策に問題はない」とかしちゃうあたり、すでに全く機能していませんね原子力安全・保安院は。 一部の所謂『専門家』や『財界人』は今回の管総理からの浜岡原発停止要請についていちゃもんをつけ、『原子力安全・保安院に見解を仰ぐべきだ』とか言ってる人もいるようですが、電源車を少し多めに配備しただけで「対策に問題はない」って言いきっちゃうところに再度見解を仰ぐなんてのは、私から見たって時間の無駄だとすぐにわかります。 もし今日にも東海地震が来て、少し多めに配備した電源車が全部巨大津波に流されて電源全喪失で冷温停止に失敗して放射能漏れ起こしたらまた『想定外』で済ませるつもりなんですかね。 ・・・・・ 日本政府からの要請に対して迅速に浜岡原発停止を決定した中部電力の姿勢を賞賛する声を多く聞きますが、私は上記の通り、もっと複雑な心境で居ます。 性善説というか、人類共存、国家と国民の安全は最優先という見地に立ってみなが物事を考え、判断できるのであればこんなややこしい板挟みに苦しむことなどないわけです。 発電事業者を株式会社として運用するのであれば、事業者が自らの判断で、会社の利益を喪失させる可能性があっても、社会、公共の安全を考えた場合の対策を講じることができる手段をなんらかの方法で用意する必要があると思います。 本当はそんなとき、適切な指示監督を行うための政府機関が原子力安全・保安院なハズなんですが。 2011-05-11 じめじめ雨模様・・・_ かにこむアクセスログ。私は自分のWebサイト(すなわち http://www.kani.com/ 以下のコンテンツ)のアクセスログは滅多に見ないのですが、たま〜に、半年に一度ぐらいでしょうか、思い出したときに見てみることがあります。 本当は かにこむ のマーケティングに活かしたりすればいいんでしょうけれど、まぁそのあれですよ、もともとあんまりここから仕事に繋がるようなことを期待して置いているWebサイトでもありませんし、どっちかって言えば個人の趣味、備忘録、ヨタ話を書き連ねているだけですので、まぁそんな感じなんですね。 でも毎年2,3社ですが、検索エンジンでここにたどり着いた会社のご担当者さまからお問い合わせをいただきまして、新規案件をいただくこともあります。そんなお付き合いが元でかれこれ5年以上もお取引いただいたお客さまもいらっしゃいますので、これはこれで実にありがたいことであります。 ま、そんなわけで、今日、久しぶりにアクセスログを見てみました。 最近原発問題等でハードボイルド(って言うのか?)な内容ばかりになってしまったこともあり、以前は かにこむWebサイト内でトップのアクセス数を誇っていたここ かにの泡ぶく も、さすがに読者離れを起こしているかと思いきや、なんと、引き続きぶっちぎりのトップアクセスコンテンツであり、しかも、2011年4月以降、一気にアクセス数が増加しております。 はて? 4月中の日平均ページビューで言いますと、http://www.kani.com/ すなわちかにこむトップ頁が、143 Hits/Day に対して、ここ かにの泡ぶく は、1515 Hits/Day と約10倍。かにこむトップ頁はダイレクトアクセスすなわちブラウザのブックマーク等で見ていただいている方がほとんどなのに対して、ここ かにの泡ぶく は、検索エンジンでやって来られる方が多いです。 あと、なぜか意味不明なのですが、かにこむ掲示板の過去ログの一部が、突如すごい勢いでアクセスを伸ばしています。当該URLを見てみますと、個人サイトとはあるまじき強気な発言で大手メディアに問題提起している内容が議論されたログでした。いまさらほじくりかえすのもどうかと思いますのでURLのご紹介は控えますが、久しぶりに読んでみると『昔は熱かったんだなぁ・・・』と、懐かしいです。 さらに全く意味不明なのが、アクセス元IPの国別比率です。ここ数ヶ月間ウクライナ共和国からのアクセスが急増しており、先月実績では日本、アメリカに次いでなんと三位! 次にChina、United Kingdom、Russian、Italyと続きます。 なにを読んでいるのだろう・・・ウクライナのみなさん。 _ 東北地方太平洋沖地震から丸二ヶ月経過。早いものです。 振り返るにはまだまだ時期尚早ですが、あの3月11日のことは、今でもはっきり覚えています。 私は特定の宗教や信仰を持つものではありませんが、あの日あの時、私は確かになにかに祈ってました。『お願いだ。この揺れ早く止めてくれ』と。 今にして思えばなんなんでしょうね・・・あの時私は、一体なにに対して、祈っていたのか。 自分の力・・・人類の力なぞ及ばぬところである遥かなる大自然に対して、祈っていたのでしょうね。 死生観っていうんですかね・・・そんな、普段滅多に考えないようなことを、真剣に考え続けたこの二ヶ月間でした。 日本人の農耕民族たる所以を改めて考え、思い知らされるこの二ヶ月間でした。 日本人は昔から、自然の営みの中で、生きてきた。大雨が降ろうが、台風が来ようが、それを受け入れ、生きてきたのです。 同じように日本人は、津波が来ようが地震が来ようが、それを受け入れて、生きてゆくのです。 やっぱ自分が生まれ育った土地は、捨てられないですよ。 そういう民族なんですね。 私は日本人としてこの世に生を受けて、本当によかったと、心から思います。両親、そして、先祖様に感謝します。 一日も早く、被災されたみなさんが元の場所で元の生活を取り戻せる日が来るよう、祈り続けます。 全力で、全国民が総力をあげて、被災地を元に戻す活動をしなければなりません。 ・・・・・ 3月11日は、なにが起きても不思議ではない状況だったので、さすがの私もお酒を控えて休肝日にしました。というか、酒なんかゆっくり呑んでいられる状況ではなかったです。 しかし、翌12日からは、とてもじゃないですが、酒でも呑まねばやってられない状況が展開される日々。 都合、今日まで丸々二ヶ月間、休肝日無し。 こんなことではいけませんね・・・ でも、よくよく考えるとなにがいけないのか? 別に酒に溺れているわけでもなく、夜の帳が下り、昔のJ-POP聴きながら自室で仕事しながら呑んでいる程度の酒なわけです。量的には少し多目かもしれませんが、それで泥酔しているわけでもなく、生活に支障を来たしているわけでもない。いいじゃないか酒を飲みつつ日本の未来を考え、被災地に思いを寄せても・・・ もうしばらく、自分で納得できるときがくるまで、思うところの自然体で生きてゆこうと思います。 2011-05-13 まさかの奇襲攻撃?!_ 神奈川県足柄茶からセシウム検出!(21時02分記)すでに各方面で報道されておりますが、神奈川県南足柄市で採られた足柄茶の生葉から、暫定基準値を超えるセシウムが検出され、出荷自粛&すでに出荷分は回収要請が出されました。 そして今日、南足柄市以外でも、小田原市、愛川町、清川村で採られたお茶から同様に暫定基準値超えのセシウムが検出されたとのことです。 他の市町村からは出ていないわけではなく、まだ検査が終わってないってことですから、まだまだ出てくると思います。 いや〜、いきなり神奈川のしかも西側、静岡に近い方面からのセシウム攻撃に意表を突かれた形になりましたが、そういえば以前に、静岡県の韮山のお茶やさんで地元のお茶(韮山茶ってのがあるのでしょうか・・・そのお店のすぐそばに茶畑があって、茶摘体験やってました)を買ったときに聞いた話を思い出しました。 お茶の新芽が出るときって、お茶の樹全体が持っているいろいろな成分が新芽に一気に凝縮され、それがお茶のうまみになるんだそうです。南足柄市の茶畑に降ったセシウムは、お茶の樹に吸収されて、他の成分と一緒になって新芽に集まり、濃縮されたのでしょう。 ですからお茶が汚染されていたからと言って他のキャベツや白菜などもヤバイかというと、そうではないと思います。 もちろん、セシウムは茶畑を選んで降り注ぐわけではありませんから、気象条件等での差異はあるものの、そのへん中に一様に降り注いでいると思われます。過去にご紹介しましたが、ウチの近所の鶴見川河川敷でも線量高いときありましたし・・・ が、お茶の新芽は上記の通り濃縮効果がありますので事情が少し違うかなと。 とはいえもちろん楽観できる状況ではありません。なかなかショッキングな事件ではありますが、ぶっちゃけもう仕方ないですよ。 こんなの序の口で、これからいろんなものからどんどん検出されてくると思います。 私の考えとしては、この地から逃げない限り、当分放射能との付き合いは継続してゆかねばなりません。3月下旬〜4月にかけては初期被曝を避けるために非常事態体制を取っていましたが、もう空間線量も落ち着いてきましたし、浜岡原発の停止も決まりましたし、今後はリスクバランスを考えながら肩が凝らない範囲で放射能対策をしてゆく段階になったかと考えています。 ところで疑問なのは、狭山茶とか南足柄のちょい先の静岡茶は大丈夫なのけ? ということ。 静岡茶については、検査の結果暫定基準値以下だったとのこと。箱根の山がバリアーしたんですかね。 狭山茶については、お茶の放射能汚染は想定外だったのか、慌てて検査することにしたとのこと。狭山茶はかなりの確率で出そうですよね〜。3月下旬〜4月にかけて、埼玉県は神奈川県より遥かに高線量でしたから。 ここで面白いというか、興味深いデータを見つけました。YOMIURI ONLINEからの引用です。
静岡茶葉からセシウム・・・健康影響ないレベル またも単位が明確でないので意味不明なのですが、「飲用茶」のベクレルは、430mlのベクレルなのか、リットルに対するベクレルなのか・・・仮にリットルに対するベクレル値だとすれば、430mlでは4.32 x 0.43 = 1.8ベクレル となりますから、恐らく飲料水の暫定基準単位である ベクレル/リットル に換算されているのだと思います(そうでないと計算が合わない・・・少しややこしいですが、そういうわけです)。 キロあたり111ベクレルってことは、10グラムでは1.11ベクレルにしかならないと思うのですが、これはきっと新茶の葉っぱのセシウム含有量は、均一ではなくかなりムラがあるってことなんでしょうね。あるいは、お茶淹れに使ったお湯がすでにセシウム汚染されていたんかな? 冗談はさておき、この結果から見ると、お茶っ葉に含まれているセシウムって、お湯でお茶淹れるとほぼ100%、お茶に出てくるようですね。 2011-05-18 非常事態を拒否する本能。_ 神奈川県、おまえもかっ!(11時05分記)asahi.comからの引用です。
県、農家支援へ本腰 無利子融資も検討 また暫定基準値引き上げ要望かよ。 なんでこう、普通に考えたらすぐにわかるようなことが、非常時にはわからなくなってしまうんですかね。 当たり前ですが本来セシウムなんてものは、食べ物や飲み物にあってはいけないものなのです。それを、こういう状況だから仕方なしに設定されているのが暫定基準値。その暫定基準値ですら危ないと私は思っているのですが、それをさらに『この基準じゃ茶葉が出荷できないから基準値引き上げろ』とかいう発想は頭が完全に狂ってます。 例えば『ここに致死量の毒物が入った水があります。でも、倍に薄めれば致死量の半分になりますから大丈夫です』とか言われてその倍に薄まった水を飲みますか? 周囲にそれしか水が無く、しかし、もう今飲まないと脱水症状で死んでしまうというような非常事態であれば飲むかもしれません(私なら多分飲む)が、茶葉を取り巻く状況は、少なくともそんな緊迫した状況下での物資ではありません。他に代替できるものはいくらでもあるのです。 茶葉を乾燥させれば水分が飛びますから、相対的にセシウムの量が増えるのはそりゃ当たり前な話ですが、だからと言って乾燥茶にはセシウムが沢山入っていても安全だなんてどうして思えるんですかね。濃縮されるんだから余計に危なくなる可能性のほうが高いと思うのですが。 知事なり副知事なりがすべきことは、汚染された茶葉をなんとか流通させようと画策することでは無く、県が汚染茶葉を全量買い上げ、農家のみなさんの損害を填補し、その分を県から国や東京電力に損害賠償請求することです。 丹精込めて育てた茶葉を収穫しても捨てねばならない農家のみなさんのお気持ちは察するにあまりありますが、こればっかりは農家のみなさんや神奈川県民の誰が悪いわけでもない。一方的に汚染されてしまったわけですから仕方ありません。 _ 生茶葉から検出されるセシウムの謎。(21時40分記)各方面で茶葉からセシウムが検出されておりますが、同時に発表されることのある飲用茶へのセシウム移行量について、どうも謎です。 茶葉のセシウム量はキロ当たりベクレルで測定されており、飲用茶は、茶葉10gを90度、430mlのお湯で60秒間浸出させて作られているようです。以下で取り上げた茨城県と静岡県での飲用茶がどちらもこの手法で作られております。これが標準プロトコルなのかどうなのかは不明です。 で、飲用茶のベクレルは、この430mlのお茶の持つベクレルを1000mlに換算して(すなわち、2.3256倍)公表しているようです。よって、茶葉10gから飲用茶に浸出したベクレルに換算するためには、飲用茶のベクレルを 1/2.3256 すればよいことになります。 まずはざくっと計算してみます。
茶葉に含まれるセシウムの飲用茶への移行量について 比較すべきは 茶葉10g(計算値), 飲用茶430ml(計算値) の値ですね。すなわち、茶葉10gから浸出された飲用茶430mlのセシウムのベクレルは、理論的に考えて茶葉10gのベクレルを超えることはあり得ないわけです。 5月13日の かにの泡ぶくで静岡茶の飲用茶へのセシウム移行について計算してみた時には、飲用茶中に含まれるセシウム量が元の茶葉よりも増加している件について、『セシウムは茶葉に均一に分布しないために、個々の茶葉間でセシウム含有量に、ばらつきがあるのではないか?』と考えました。10gって言ったら指で一摘みぐらいな量ですから、茶葉を取った場所でまぁこのぐらいの変動はあるだろうな〜というノリです。 ところが今回のデータ。茨城県境町の茶葉は、飲用茶への浸出量が減ってますからまだ納得できるのですが、茨城県大子町の茶葉はかなり増えてます。理論的最大値の2.2倍も増えているのです。 これは茶葉を取ったところによるばらつきと考えるにはチト大きすぎるような気がするのですがねぇ・・・ この茶葉10gの浸出検査って、サンプル数いくつぐらいなんでしょうね。問い合わせてみようかな。 2011-05-19 ようやく現実を受け入れはじめた??_ 日本政府のお茶のセシウム汚染についての見解の相違。(9時40分記)新茶葉からセシウムがどんどん検出されていることを受けて、茶葉のセシウム暫定基準値について各方面で議論がなされています。 まぁ、本来なら議論するまでもないことなのですが、最近になって『たまにはマトモなこと言うじゃないの』って思える報道も増えてきたように思います。 ようやく現実に起きている異常事態を理解しはじめたってことでしょうか・・・実は昨日、書こうと思って時間がなくてまとめ切れなかったのでタイトルだけになってしまったのですが、どうも、福島第一原発事故以降の一連の出来事を見ていると、多くの人は『異常事態を拒否する本能』を持っているように、感じています。すなわち、目の前で現実に、異常な事態が起きているにも関わらずそれを受け入れようとしない、理解しようとしないのです。なんとか無理矢理、異常でない平常な時の延長線上で事態に対応しようとしているのです。明らかに異常時なわけですから、平常時の延長解釈では対応できるハズがないのですがそれを認めようとしないのです。理解できないのか、理解したくないのか、よくわからないのですがこの件については相当長くなりますので、機会があれば改めてお話したいと思います。 で、お茶のセシウム基準値の話。 生茶葉については1キログラムあたり500ベクレルの暫定基準値で大かた合意できているようですが、問題はこれを乾燥させた荒茶です。 乾燥させれば当然水分が飛んでそれ以外の成分が濃縮されますから、セシウムも一緒に濃縮されるわけです。ですから、荒茶の暫定基準値は引き上げるべきだと主張している人たちが居ます。 日本政府の現在時点での主張をまとめてみます。出所は本日付朝日新聞朝刊38面。これを私がざっくり意訳しました。
荒茶のセシウム暫定基準値についての考え方 意訳が過ぎた感が若干ありますので ^^) こちらに原本をおいておきます。 どうみても厚労省の言い分がマトモです。農水省は頭狂ってます。なんでそんなにまでして放射能汚染物を流通させようとするですかね。そもそも、お茶ッ葉は飲用茶にしなければならないという決まりはどこにもなく、あくまでも店頭に流通している食材レベルで暫定基準値を考えるべきだという考えは当たり前すぎてなんでこんなことを議論しているのかと小一時間説教してやりたいぐらいです。 私は天婦羅が大好きなんですが、お茶ッ葉の天婦羅、美味しいですよね〜。むしゃむしゃ食べちゃいますし、世の中には健康増進ということで、お茶ッ葉をあのまま食べてしまう人もいらっしゃるようです。 今回あちこちで策定されている放射能汚染にまつわる暫定基準値については、全く油断も隙もあったもんじゃありません。 暫定基準値動向については私も常時監視するとともに、なにかおかしなことに気が付いたら、なるべくここ かにの泡ぶく でも触れていきたいと思っています。 _ 意味不明な国家公務員給与の削減。(15時14分記)先日来、日本政府は国家公務員の給与を下げるとか言い出してますが、私にはこの意図するところがさっぱりわからないどころか、安直な給与削減は大反対です。 公務員にはストライキの権利は認められていません。公務員の仕事は国民のための仕事です。公務員の給与を下げるということは、とても重大なことだと私は思うのです。 しかもここに来て、閣僚や自衛隊員の給与も引き下げ検討する方向だって言うじゃありませんか。 もっと他に手を付けるべきところがあるにも関わらず、どうしてこうやって国力を低下させることしかやらないんですかね。どう考えても納得できるものではありません。 2011-05-20 見えない敵との戦い。_ 普通(?)の線量計で食材の放射線量の測定は可能か?(15時30分記)茶葉からセシウムが検出されまくったり、牧草が東日本の非常に広い範囲に渡って汚染されていることが判明したりと、確実にヤツは身の回りのすぐそのへんにまで、やってきています。 福島第一原発が爆発した直後〜4月ぐらいまでの間は、福島第一原発からやってきた放射能雲による被曝ならびに地上に降り注いだ放射性物質からの被曝がメインでしたが、これからは、食材からやってくる放射性物質との戦いがメインになってきます。 asahi.comに東日本の汚染牧草検出地図が掲載されていますが、これ見ると相当広い範囲に渡って放射性物質が撒き散らされたことがよくわかります。岩手、宮城、福島、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉の各県から基準を超える放射性物質が検出されています。大げさな話でなく、マジでチェルノブイリ並みの広がりです。 福島第一原発が爆発した以降、本当に不幸中の幸いと言ってよいのか、季節風の影響で太平洋方面に風が抜ける日々が多かったです。にも関わらずこの広範囲汚染ですからねぇ。風下はすさまじい量の放射性物質が飛んで行ったのではないでしょうか・・・ セシウム137は半減期30年ですから、これは長い戦いになりそうです。 ・・・・・ というわけで、いつまで経っても日本政府は汚染される可能性のある食材の流通停止&全量買い上げ措置を取ろうとせず、なんとかして流通させようと画策している有様。ある農作物が放射性物質の基準値超えで出荷停止になったかと思いきや数日後に解除され、また同じ地域で数日後に出荷停止とかもうわけがわからなくなってきています。 現場のみなさんは本当に大変な作業を強いられているのだと思いますが、こんなにころころ出したり止めたりが繰り返されていると、いち消費者としては、 『食材の放射能汚染は本当にちゃんと管理されているのけ?』 という、素朴な疑問を抱きます。(そもそも暫定基準値が・・・については置いておきます) これを風評被害とか言われちゃぁ、たまりませんな。 というわけで、なんとか自力で食材の放射能汚染を検出できないものか、ざくっと可能性検討をしてみました。専用の測定器は、安いものだと100万円ぐらいで買えるそうですが、いや〜100万円はちと手が出にくいなぁ・・・ _ 地面に降ったヨウ素とセシウムから考察してみる。(16時05分記)
なんと! 神奈川県の降下物の放射能濃度測定結果に計算ミスがあって、11/18付けで訂正通知が出されました。 訂正前の数値はかなり過小です。 今更ですが訂正内容に従って、計算結果も修正しておきます。訂正前の内容は、 しかしなんでこう、いつもいつも過小な方向にしか間違わないんでしょうね。 5月2日の かにの泡ぶくでご紹介したウチの近所の鶴見川某所C地点での測定結果を抜粋するとともに、関連する期間に神奈川県に放射性物質が降って来た量を書き加えてみたものが以下です。
■鶴見川某所河川敷の線量測定結果抜粋 鶴見川と茅ヶ崎市では随分離れていますが、まぁざくっと可能性検討なのでよしとします。
I-131は半減期が8日、降下ピークは 一方、5月2日の時点ではさすがにI-131はもうほぼ無視してよい程度。残っているのはセシウムだけと考えてよさそうです。このセシウムも風で飛んだり雨で流れたりしているとは言え、かなり残って居そうではありますがここでも検出限界を高い方向に見るため、あえて全部無くなったものとして考えます。すなわち、5月2日の値を平時のバックグラウンド値としてしまいます。
しますと、3月25日までに降り注いだ放射性物質総量は とんでもなく汚染されているのかどうなのか? ぐらいは判別できそうです。 あとは、少し気合を入れてバックグラウンドを落とすために鉛の箱を用意して、時間をかけて測定するようなことすれば、なんとかもう一桁検出精度上げられるかなぁ・・・ もっと感度の高い放射線計を入手したら、また考えてみますかね。CDV-700程度では難しそうです。 と思ったけどちょっと待った!(これ以後21時15分記) 夕方シャワー浴びながらいろいろ考えていたのですが、面積の関係を考慮していないことに気が付きました。すなわち、上記降り注いだ放射性物質量は、Bq/m2。対してCDV-700のプローブはそんなに大きくありません。
放射線量は距離の二乗に比例して減衰することを考えますと、超乱暴ですが、CDV-700のプローブサイズから推測される地表の放射線量測定範囲は、私のいままでの物造りで得たいい加減な勘から判断するに、相当鈍感サイドに振ったとしてもせいぜい 10cm x 10cm の範囲でしょう。となると、上記降下量が Bq/m2 であることを考えますと、cpm変化量 20 に対する Bq は
これが本当なら、
というわけで 2011-05-27 ざっくばらんに・・・_ 仕事モード。(21時05分記)すごい勢いで仕事してました。 改めてこんなこと書くと、普段極めててきとーに仕事してそうに思われてしまいそうですが、そんなことは決してありません。 私はいつだって真剣モードで仕事してます。いつだって真剣モードで酒飲みますし、いつだって真剣モードで遊びます。 それと同様、ここ かにの泡ぶく ですが、最近結構マジなテーマが多いこともあって、書き始めると実はすぐに2,3時間使っちゃうんですよね。 ま、それでも書かねばならぬことがあるときは寝る間を削って書くのですが、最近どうもようやくこうなんというかマトモな方に向かいつつあるように思える兆候を僅かながら感じていることもあり(って、長いんだよ前置きが ^^))、少し様子見していました。 っていうわけで、元気です。 みなさんもお元気ですよね? いろいろ大変なご時世ですが、清く正しく自分で納得できる生き方をしていきましょう! 明日の日本のために・・・ね! _ 福島第一原発の海水注入を巡る応酬。(21時40分記)実は福島第一原発所長の吉田昌郎氏の独断で、海水注入は継続して行われていたというオチだったわけですが、これを巡って世間では、『政府対応のゴタゴタを隠すために偽情報をでっちあげて実は停止していた海水注入を継続していたことにした政府の陰謀』なんて話も囁かれていますが私が思うにそんなことはまずあり得ないでしょう。 実際、吉田所長の判断で、海水注入は継続して行われていたと、私は思っています。 自分がエンジニアなせいもあると思うのですが、なんとなく理解できちゃうんですよね。 私がサラリーマン時代、某社でプロジェクトリーダーやってたとき、開発案件でとんでもないトラブルに出会って工程表を引きなおさないといけないような状況になったとき、普段滅多に来やしない現場の状況を全くわかってない直属の上司では無いもっと上の所謂偉い人が突然やってきて、『こういうときはxxxxしろ』とか、わけのわからない指示を出してくるんですよ。(アンダーライン部は2011年6月1日 15時42分に追記) 相手は相当偉い人なので、私は内心『早く家に帰って酒飲んで寝てくれ』と祈りつつ、「わかりましたありがとうございます」とか言うわけです。一方で、そんな助言は全くなんの問題解決にもならんことは明確なので、自分の部下達には、最短で問題解決できる全く別の指示を出すわけです。 当時もそう思っていましたが今改めて考えてみても、この私の姿勢は感心できるものではないと、自分で思います。 でもね、仕方ないですよね。人間の良心として、明らかに状況を悪化させると分かっている指示に従うより、こうすれば状況はよりよくなると思う自分の信念を優先してしまうのは、止むを得ないでしょう。 本当は、そんな自分の思いを全力で説明して、相手に納得してもらえればいいのですが、言葉が悪いですが相手がそれを理解できない 言い訳させていただければ、私もはじめのうちは何度も何度も説明をしているんですよ。でも、相手は理解できないのか、理解しようとしないのか、理解したらまずいことでもあるのか、自分の世界内だけでの知見でモノを押し付けてくるのです。しかもまるで的ハズレの・・・いい加減諦めますって。 でもまぁ私の場合はいいです。たかがいち普通の民間企業内でのことですからね。 でも東電の原子力村でもこんなことが起きているとしたら、それはまずいでしょう。 有事の際に責任を持って、科学的かつ人道的にも正しい判断を出来るトップが居ないと、現場は言うこと聞きませんよ。 私は、そういう人徳ある人間に対してであれば、年収7千万だって別にいいんじゃないのって思います。日本の超重要インフラである電力網を扱う会社のトップなんですからね。 要するに、現場から尊敬されるトップが居ない企業は、駄目だってことなんですよ。 これが普通の民間企業なら競争原理の元、勝手に倒産していくだけなんでよいのですが、意味不明に全面独占保護されて、天下りのベッド効果で優遇されて、2011年3月11日までは本当に単なるラッキーなだけで原発事故も起きずにやってこれた東電経営陣は、ここで厳格に粛清しておかねばならないでしょう。 天下りでその温床に甘んじてきた日本政府も当然ながら同罪です。 2011-05-28 台風接近・・・_ 気になる台風2号の進路。(10時25分記)日本列島縦断コースが予想されている台風2号。『お願いだから太平洋沖進行で、被災地だけはよけてくれ』と、雨模様の天に向かって祈っている私です。 一方でもひとつ気になるのが、福島第一原発です。 ここ最近、大気中への放射性物質飛散は落ち着いてはいるようですが、台風は、北半球では、上から見ると目に向かって反時計方向に風が吹き込んでいきます。よって、今まで西風メインで太平洋方面に流されていた放射性物質が、台風接近に伴い、今度は本州方向に万遍なく吹き飛ばされてくる可能性があります。 しばらくの間、各地のモニタリングポストの測定値から目が離せません。 _ 福島第一原発の吉田所長ってどんな人?(10時59分記)少し調べてみたら、MSN産経新聞の記事を見つけました。大変に申し訳ないのですが、自分への備忘録も兼ねて全文引用させていただきます。
「本店に盾突く困ったやつ」福島第1原発の吉田所長 なるほど。まぁ新聞記事ですからそういう目線でとらえる必要はありますが、参考にはなります。 「本店に盾突く困ったやつ」ってありますが、盾突かれて「困った」と思うあたり、東電の企業体質が如実に表れていますね。 私は今は旅芸人ですから、部下も弟子も居ませんが、サラリーマン時代、あるいは、会社経営時代には部下を持ったことが当然にあります。優秀な部下ばかりでしたから、開発案件の設計作業や開発指示で、当たり前に「盾突いて」くるわけです。でも、それを「困った」と思うことは、一度もありませんでした。 盾突かれた内容を精査し、必要であればそれを作業に反映する。必要でなければ、あるいは、合理的な理由でそれを反映できないのであれば、その旨を部下に説明し、納得させる。 いずれにしても、楯突かれた内容について私がどう判断して、どう対応するかは、チーム全員が納得できるよう説明し、話し合います。 こうすることで作業自体の品質が向上し、組織を構成するメンバーのスキルもupし、結果的に成果物の完成度が高まっていくわけです。 こんなことは普通の民間企業では当たり前なことです。 文句をひとつも言わない、言われたことを「はいはい」聞くだけの部下ばかりだったら私は恐ろしくて上司をやってられないです。 _ 福島第一原発3号機の格納容器は爆発で吹っ飛んでいた?!(14時48分記)4月25日のかにの泡ぶくで私は、3号機の爆発は水素爆発なんかではなく、メルトダウンした燃料棒が圧力容器を突き破って格納容器に出てきて、そこで水と反応しておきた水蒸気爆発ではないのかと思っているという話をしました。その後、5月6日のかにの泡ぶくでこの予測を一部修正しましたが、どうやら修正の必要は無かったかもしれません。 先日、IAEAが福島第一原発を視察した際に撮られた写真が公開されました。ちょうど、みんなで3号機を見ているところを背後から写したものだったのですが、ここにですね、極めて重要で重大な『モノ』が写ってるように見えるのですが日本の報道機関はなぜか小さい写真しか公表してないので、よくわかりません。 で、外国のWebサイトでこのIAEA福島第一原発視察写真をあちこち検索していたら、遂に見つけました! 巨大写真を! なんで日本はこういうの、さりげなく隠すんでしょうね・・・
こちら→ Fukushima Daiichi Reactor 3 photos をご覧ください。まさに私が危惧していた内容を、そのまんま取り上げています。この中の写真のうち、キモな部分を切り出したものを左に引用させていただきました。 これってやっぱりかなり格納容器の上の構造物っぽいですよね・・・ ってーことは、3号機の格納容器はすでに吹っ飛んでいるか、あるいは、下部が激しく損傷して大きく傾いているかってことになります。 溶けた燃料棒は圧力容器を突き破ってすでに格納容器に落ちているハズ(格納容器も破って原子炉建屋に落ちているのかも)ですから、事態は現在公表されている以上に、相当悪いということになります。 あるいは爆発で倒れたのでは無く、地震ですでに倒れていて、そのあとに例の爆発が起きた・・・という可能性もありますが・・・このへん、東電ならびに日本政府はやたらと津波の被害であることを強調してますが、充分に検証の必要がありです。
その後いろいろ調べているのですが、どうも上記の構造物は、格納容器の上にあるものではありますが、格納容器とくっついているものでは無く、分離しているもののようです。 よって、上記の構造物がヘンな場所にあったとしても、格納容器も一緒にその下にあるは限りません。上記構造物のみがもげて、移動するという可能性も大いにありそうです。 3号機の爆発が水素爆発なんかでは無いという考えは変わりませんが(そもそも水素爆発だったらこんなに破壊力があるハズない)、格納容器の破壊状況について上記で書いた推測は、一旦取り下げておこうと思います。 というわけで、取り消し線引いておきます。(2011年5月29日 13時55分追記) 東電ならびに日本政府から公表されている内容が事実だとするならば、3号機原子炉建屋内は水浸しになっているハズ。ということは、どのぐらいの燃料棒が圧力容器内に残っているかわかりませんが、汚染水の問題はあるものの溶け落ちた燃料棒は原子炉建屋内内で水に浸かっていることになるので、幸か不幸か当面は危険な状態では無いと言えそうです。 でもこの予測が本当だとしたら、下手に建屋の水を抜くわけにもいきません。燃料棒出てきちゃいますから。もう、建屋ごと冠水させてしまって循環冷却するしかなさそうです。 建屋は当然ですが防水では無く、水を貯めることなぞ想定外ですし、地震の影響であちこちひび割れているでしょう。超高濃度汚染水が地下に染み出してやがては海に出ていっちゃいます。 グリーンウッドさんが言うように、地中ダム建造に早急に着手すべきでしょう。 もっと読みたい奇特なかたは、↓の読みたい月をクリックしてね。 |
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_ た [……と、そんな心地よい春の日ですが、連休後半3,4,5あたりのご予定はいかがざんすか。]
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