2005-08-03 汗みどろで起床の朝。_ 専門分化とトータルマネージのバランス。昨2日、羽田空港で管制塔が全停電するという前代未聞のトラブルが発生。 発生第一報のとき私は、『無停電なんで動かんのだ?』と思ったのだけど、その後の報道で、なんと、異常を認識する以前にすでに異常が生じており、ちゃんと無停電が作動したが誰も異常を認識しなかったので、バッテリを使い切ったのだと。 おいおいって感じだよね。 私が改めてこんなところで言うまでもないことなんだけど。 この事例から考えさせられる点は、これは決して人ごとでは無く、比較的大規模な現場で働く人たちにとってはかなり共通に抱える問題を示している点だ。 私の場合、関係する分野としては技術開発系の現場がほとんどだが、おそらく分野に関わらず、共通な要因だと思う。あまりにも個々の技術が高度に進化し、それらが組み合わさってシステムとして構築されていく中で、どうしても専門分化は避けられない問題だ。大規模になればなるほど、個々の構成要素の全部に精通するなんてことは、困難を極める。 そして、開発やメンテのコストを効率化するため、マニュアル化作業が導入される。これは、出来上がった個々の構成要素を、マニュアル通りにつなげて行くことで、特別なノウハウが無くても誰でもシステムを組み上げることができるということを目標としている。 専門分化があまりにも高度になっちゃうと、例えばとなりのブロックがとんでもないことになっていて、瀕死の重傷で大火事が起きていても、気がつかずに(気がつくノウハウ、知識が無い)そのまま放置。発覚した際にはすでに手遅れなんてことはそう珍しい話では無い。もっとすごいケースだと、個々の要素はちゃんとできているが、繋げようとしたら全く繋がらなかったり、繋がるは繋がるが、信号伝達時の単位が異なっていてまともに動かなかったり。 そこで大切なのが、システム全体を、一体のものとして見て、状況把握して、判断、整理、処置できる能力なり体制。 言うは簡単だけど、実際難しいよね。これができるようになれば、そのコンサルだけで食って行けるだろう。 でも、本当に重要。私も開発現場に携わる人間として、改めて身を正して我が身を見直しておきたい。 しかし全然別件で驚いたのは、あの無停電装置、管制システムを(誰も気がつかぬ間)49分間もバックアップし続けたのだそうだ。すごい大容量なんだなぁ・・・ もっと読みたい奇特なかたは、↓の読みたい月をクリックしてね。 |
最新ツッコミ |
話題が少しずれますが、ニュースで「無停電電源装置(CVCF)」とあったので、あれ? UPSとは違うのか? と思い少しあたってみると「日本国内では、UPSをCVCFと呼ぶこともあります。<br>UPS : Uninterruptible Power System(無停電電源装置)<br>CVCF : Constant Voltage Constant Frequency」<br>(http://www.mitsubishielectric.co.jp/service/melups/faq/02cvcf.html)」とのことでした。なるほど。
UPSっていうと、あの国際宅配でよくやってくるやつのほうが最近有名ですよね ^^)