2011-09-29 すっかり秋模様。_ 全日空140便(エアーニッポン運航)の急降下の件。(08時45分記)今月6日に浜松市沖で異常な急降下を起こした全日空140便の飛行状態について、昨日28日、運輸安全委員会から「ほぼ上下逆さまの背面飛行をしていた」と発表がありました。 いや〜私もこのニュースを知ったときには、「727ならいざ知らず、30秒で1900m降下しかも怪我人無しなんていう高機動が737で可能なのか?」という疑問を持ったのですが、運輸安全委員会作成のシミュレーション動画を見て納得しました(参考:http://www.47news.jp/movie/general_national/post_5364/)。 そりゃ1万メートル上空巡航速度飛行中に方向蛇を目一杯切ったらこうなりますわね。 この急降下の原因は、操縦室に入るためにドアを解錠するためのスイッチと方向蛇調整スイッチの形状が似ていたために、間違って方向蛇調整スイッチを思いっきり操作してしまったという単純ケアレスミスだったとのことですが、これを機に、方向蛇調整スイッチにはカバーをかけるとか(そうそう滅多に操作するスイッチじゃないですから)、形状を完全に変えるとか、対策が講じられることでしょう。 しかしながら一言、コメントしておきたい記事を見つけました。スポニチの記事にあった国土交通省の発言(発言者は不明)です。
国交省危機感あらわ…例がない。機体バランス回復は偶然 単純操作ミスでこういう事態が起きてしまったことは重大なことで、危機感をもって再発防止に取り組むべきですが、機体のバランスが回復したのは偶然にすぎないってのはいくらなんでも酷すぎます。 飛行機があんなふうになったら、絶対偶然になんか、姿勢は回復しません。 真夜中の真っ暗な世界の上空で起きたことですから、人間の感覚だけでは自分がどうなっているのか全くわかりません。おそらく、落ちているのか上昇しているのかすら判別つかないと思います。 これは操縦士が計器をしっかり見て、自機の姿勢を正確に把握し、的確な回復操作を行ったからこそ失速状態から復帰できたわけであって、確かな操縦技術があってこその帰還なのです(断言する)。 それを、「機体のバランスが回復したのは偶然にすぎない」なんて言ってしまうのは、大変に失礼な発言です。 農水省の役人が汚染稲藁を牛に食べさせるとは思ってもいなかったとか、最近の日本、現場を知らない役人が多すぎます。 もっと読みたい奇特なかたは、↓の読みたい月をクリックしてね。 |
最新ツッコミ |
ttp://www.asahi.com/special/playback/TKY201109070488.html<br>『副操縦士は機体の姿勢を立て直し、機長は自分で解錠して席に戻ったという』<br><br>乗客はほとんどが座ってシートベルトしていたので気がつかなかった、ということですが、副操縦士も機長もスゴイですよね。ドア際の機長は急降下初めてビックリしただろうけど、立ってる状態から自力で席に戻ったそうだし、副操縦士はなんとか機体の傾き立て直しに成功したわけだし。<br>今後はカバーを付けるとかではなく『自分で解錠』が良いんじゃないでしょうかね。自分で解錠できるようだし。<br>操縦士は「偶然」なんて安易な技術ではなく、相当訓練してると思います。日本航空123便墜落事故の操縦士たちの軌跡を思い起こしても、最後まで相当頑張ってますしね。あの事件でも最初は操縦士たちのミスにしようとしたし、責任を取るべき人が潔く責任を取らない、という、日本人の責任転嫁体質の現れでしょうか。
記事ご紹介ありがとうございます。なるほど。自分で専用キー持ち歩いて解錠すれば、確かに無問題ですね。<br><br>航空機事故って、過去を紐解いてみても本当に不自然な解釈が多い。JAL123便の事故も、いろいろ調べてみたことがあったのですが事故調査の中間発表の内容なんか、素人が見ても「?」なところだらけでした。あれだけ頑張って根性で機を飛ばしていた操縦士達に墜落の要因を求めようなんて、まさに言語道断です。業界関係者たちが声をそろえて疑義を呈した急減圧に関しても、結局のところ充分なデータが得られるだけの再・再現実験は行われず、闇に葬られたままです。<br><br>原発もそうですが、利権絡む世界には、普通では考えられないような力が作用するんでしょうね。