2011-03-27 降下放射性物質。_ 近所の地面の線量測定。3月25日(金)に、近くを流れる鶴見川の河川敷に行って、放射線量を測ってみました。 ガイガーカウンターを外に持ち出すのは今回が初めてです。さすがにこんなの持ち歩きながらあちこちフラフラ測定しまくっていたら、職務質問間違い無しです。見えないように紙袋に入れて河川敷まで移動です。 で、結果ですが、案外高かったです。とはいうものの別にどうってことないレベルなんですが、地面の線量測ったのは今回がはじめてなんで、平時がどのぐらいかまるで分からないのが悩ましいところです。 これからはたまには地面の線量も測って、普段の傾向を掴んでおく必要がありますね。 というわけで推測だらけですが、結果をご紹介します。 ■鶴見川某所河川敷の線量測定結果 測定日時:2011年3月25日(金) 13時半〜14時 舗装された道(一般車両は通行禁止)から少し入った草木が生える土と芝生。 地面から1mの高さでの線量は、どの地点もそう大きな違いはありませんでしたので、A地点のみ定量値を表示しています。 自宅ベランダはいつも放射線量を測定しているところなのですが、この日は雨が降って数日後だったせいかいつもより静か目でした。自宅ベランダで平時は 0.18μSv/h ぐらいでβ線はほとんど検出されません。マンション高層階ですので地表の影響は無視できる環境。すなわち、ほぼ純粋な空間放射線量と考えてよいと思います。 これが地上に降りただけであんなに上昇するんですね。これが平時もそうなのか、今だけそうなのかはわかりません。 線量が突出しているC地点は、ABに比べて風の影響を受けにくそうなところの芝生(周囲が土手やコンクリートの構造物等で囲われている)だったのですが、そのために放射性物質が蓄積しやすい条件だったのかもしれません。 直接放射線の強度は距離の二乗に比例して弱くなりますから、地面からの放射線量を考えますと、1m位置の線量は1cm位置の線量に比べて 1 / (100 x 100) で1万分の1になっているハズです。ということは、地面の線量 = (1cm - 1m) と近似してしまっても、大雑把には問題ないのではないかと考えられます。 ということでA地点の地面から1m位置の線量を河川敷での空間線量とし、これを引いたものをまとめてみます。 A地点1m位置の線量をBackGround値とし、1cm位置線量から引いた値。 う〜ん・・・だからどうなんだって感じですが、土の上では土由来と思われるβ線はほとんど検出されませんでしたが、芝生の上は有意にβ線量が増大しています。放射性ヨウ素131はβ崩壊してキセノンにかわります。すなわち、放射性ヨウ素131はβ線を出すわけです。 各地で農作物から放射性ヨウ素が検出されたのが3月19日〜21日。その後22日、23日とここ横浜はしっかり雨が降りました。土の表面に降り注いだ放射性ヨウ素は洗い流され風で飛ばされてしまったけど、芝生に降り注いだ放射性ヨウ素は、芝の隙間に蓄積されて残っているってことなんでしょうか。それとも、芝が吸収した分を検出しているのかな。 地表1cmでの平時の値を測定していなかったのでなんとも言えないわけですが、今回の福島原発事故に伴い、なにかしらの放射性物質がここ鶴見川の地表に降り注いだであろう事実を、確認することは出来たと言ってよさそうです。 日本で有数の自然放射線量を誇る人形峠でレンガに使う採掘土の表面線量ですら 0.28μSv/h です。そして、ここ神奈川県は、つい先日までは日本国内で最も自然放射線量の低い都道府県でもありました。これらから考えて、今回測定した鶴見川河川敷の放射線量は、平時に比べて有意に高い値ではないかと推測することができると思います。 もっと読みたい奇特なかたは、↓の読みたい月をクリックしてね。 |
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うむむう。ぜひとも定期的な測定の継続をお願いしますです。
あい。たまに線量計持って鶴見川散歩してきます。
こうなってくると木造家屋よかマンションに住み続けておけばよかったと思ってしまいます。RCの家とか建てられるくらい裕福だったらなぁ。
いやいや、そんなの大差ないですって。<br>マンションの中に閉じこもって、水道水すら飲まずに10年間生活できる人が居れば話は別ですが。<br><br>社会的な生命活動をする以上、その地域に居る以上は住居形態はあんまり関係ないというのが私の持論です。<br>その地域で健全な生活を行えなさそうになったときは、無理せず直ちに避難すべきなんですよね。<br><br>放射能汚染の場合、正直言ってそれ以外に助かる道はありません。
問題は、そういう判断をできるだけの最低限度の知識を持つだけの教育を、今の日本人は誰一人受けていないって点だと思います。<br><br>日本の原発は絶対安全だって、さんざん言われ続けてきたわけです。<br><br>あれだけ安全だと言われている飛行機だって、飛ぶ前には緊急時の救命胴衣の使い方のレクチャーがあるわけです。万一にも落ちることを想定しているわけです。そして、残念ながら、落ちることがあるのは周知の事実です。<br>今までの日本の原発は、絶対落ちない飛行機という考えだったわけですよね。残念ながらそんなのは、普通に考えてあり得ないということは、ここ日本でもすでに実証されてしまいました。
電力の伝送ロスは距離に比例するので、ホントに安全なら東京港とか大阪港とかに作るはずですよね。今話題の「渋谷」にだって土地があれば建てるでしょう。<br>飛行機は落ちることはありますが、人間は住宅地の近くに空港を作ることを原発よりはずっと許容してますよね。空港を作って欲しいと切望する自治体はあっても原発はないです。火力発電所も原発よりはずっと許容してます。<br>経済が萎縮するのも困るけど、無関心ではなかったけど積極的に関心を持たなかったことを反省し、省エネ生活心がけ中です。
私は今までは原発に関しては容認派だったのです。資源の少ない日本において、放射性廃棄物は大変な問題だけど、それは解決していかねばならない問題なんだという認識でいたのですが、今回の事故を受けて、一気に考え方が換わりました。<br>容認派とか自分で言っておきながら、その根拠が実に浅はかだったと、激しく反省しています。<br>女川原発が無事で福島原発が壊滅した。この事実の理由をざっと数日(たったの数日ですよ)調べただけでも、いかに原発が適当な理屈、根拠で建造されているかが、よくわかりました。<br>放射性廃棄物を論ずる以前の問題ですよね、これって。<br>私も今、滅茶苦茶反省しています。生き方自体を変革しなければと、思っています。
私はハッキリ否定派でした。そしてその非力を恥じています。<br>解決しなくてはならない問題があるなら、断固解決してから始めなくてはならなかったのです。<br>そして未だその解が得られていない以上、中長期の取り組みになろうと、原発を無くすにはどうすればいいか、という方向性の取り組みがなくてはならないはずだと思っています。<br>ちなみにこんな提案を見つけました。アプローチとしては興味深いですね。agora-web.jp/archives/1292902.html
私にとっては実に難しいテーマです。もう少し、じっくり考える時間が欲しいです。<br>津波の想定高さとか、過去の議論の経緯(東電は各方面からの福島第一原発の危険性指摘をほぼ却下してきた)等を見ると、今回の福島第一原発の放射能汚染は明らかに人災であり、すなわちそれは予測もされていたし、防ぐことのできたことのような気がしています。素人の私がここでこんな発言する資格があるかどうかの問題はありますが、現に東海村、女川等、近所は全部無事で、致命的にぶっこわれたのは福島第一原発だけなんですよね。<br>もう少し、じっくり考える時間が欲しいです。