2009-04-25 二枚貝との対決。_ なぜいつもそうなるの!昔から実に不思議だと思っていたことのひとつに、貝を焼くときの表裏問題というのが、ありました。 これは私にとっては非常に大きな問題でした。 かれこれ10余年以上前、結婚したばかりのころだったでしょうか。私は酒の肴に、蛤を買ったことがあったのです。家に持ち帰り、フライパンで焼いて美味しい蛤焼きを食べようと思うも、焼いている最中に『ぎょえええぇぇ〜〜っ!』。 そう、貝が開いたときに、開いたほうの上の殻に身がくっついていて、その身の重量で貝がひっくりかえってしまってエキスが全部流出、フライパンの上でじゅうじゅう言って蒸発しているじゃぁありませんか。 『どっちが表でどっちが裏なんだ?』 そう。私はそのとき、貝には表裏があって、表(あるいは裏かも知れないがそんなことはどうでもいい)をちゃんと上にして焼けば、身が下の貝殻にくっついてちゃんと安定して貝が開くと思っていたんです。 しかし、どんなに目を凝らしてみてみても、表裏の区別を付けられるだけの有意な差を見出せませんでした。 そして、わけもわからず何度か蛤を焼いてみるも、見事に全部、開いたほうの上の殻に身がくっついてしまうのでした。 今にして思えばこのときに気が付くべきだったのですが(いくら単体では1/2の確率とは言え、何個も焼いているのに全部が全部1/2の確率の同一方向に収束するハズがあるまい)、当時の私は 『よりによって並べた全部の蛤が上下逆さまなんて!・・・俺は貝を焼くにはまるで向いてないほどツイてない人間なんだ』 と結論付けて、それ以来、酒蒸しとか炒めるとかを除いて、二枚貝をそのまま焼くという調理方法を避けて今まで生きてきたのです。 時を経て幾久しゅう・・・急に昔のそんなことを思い出して、『そういえば・・・』ってことで、早速調べてみました。今はインターネット上に便利な検索手法がいくらでもありますからね。 したらば驚愕の事実がっ! なんと! 『二枚貝は、加熱された側の殻の貝柱から外れる』 とな! すなわち、フライパンで蛤を加熱していた私、当然フライパン側が熱いですから、そっち側の貝柱が外れて身は上部の殻について当然だったのです。 これを防ぐには、二枚貝の蝶番部分を切断して、貝を開かなくしてしまうという方法があるそうですが、ぇええ〜〜っ! やっぱ貝は開いて貰わないとなぁ・・・ というわけで早速実験です。今日は、いつも干物を焼くのに活躍している(家族には トーストが魚臭くなる という理由で若干不評なのですが)オーブントースターで、蛤を焼いてみたのです。 ウチのオーブントースターは、上下にヒーターがあるタイプですが耐熱皿の影響で蛤に加わる熱は圧倒的に上方からのほうが優勢。これなら上の殻に接続している貝柱が先に外れてぱっかりいい感じに開いてくれるハズです。 中国産の蛤、9個あったのですがとりあえず3個でプレ実験です。 耐熱皿に蛤(中国産)を入れて、オーブントースターでとりあえず10分間ぐらい。貝は開いたら即加熱を止めねばならぬので(加熱しすぎると不味くなる)、なんとなくこう気が気でありません。ちょくちょく様子を見なければならず、とても心配。 ビールを飲みながらちびちび見ていると、ぁあ〜〜っ! 開いたっ! 3個のうち2個は開いたけど、残りの1個がなかなか開かない。どうする? どうするんだ俺? なんて感じで悩んでいると残り1個も無事開いて、速攻で取り出しました。 醤油を少し垂らして即、『あちち』と言いながら食ってみます。うぉぉぉぉおお〜っ! 実に美しいっ! 全部の身が下の殻にあって、まるで見事に希望通りの仕上がりになってるじゃぁあ〜りませんかっ! 俺は正直感動したっ! 目頭が熱くなるこの光景。素晴らしいっ! ここまで見事に成功したら、残りの6個も一気に焼き焼き実行です。 結果は・・・ うほほっ! そういうことだったのですね。長年の不思議が今、解決されました。 いやいやいやいや・・・今更ながらなんでこんなことを実験検証したかってことについては実は背景があって、まぁ、これは本番に向けての小規模なプレ検証実験だったんです。 プレ検証実験はまずは、意図した通りに成功裏に終了しましたので、私としては万々歳です。 さて、本番は・・・ですが・・・それは5月1日に納品される予定ですので、またそのときにご紹介したいと思います。 すごい美味しそうな、酒の肴を発見しちゃったんですよね〜〜〜。
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