<< 前のヨタ話 |  ヨタ話Index |  次のヨタ話 >>

連休っすか?

なんとなくこううだうだしながら、とっくに締め切りが過ぎた原稿を必死こいて書いている午後。今日は湿気も少なくて晴れ。私がとても好きな感じの気候の日だ。こんな日はほんとうは、浮島の堤防に腰掛けて東京湾を眺めながら・・・って、それはもう昔の話。あのころの私・・・小学生のころ・・・は、こんな日だと家から自転車で片道8Kmちょいの距離にある浮島まで、ひとっぱしりしたものだ。

パパのお仕事

娘は来月で六歳だ。今は、幼稚園の年長組。このぐらいの歳になると友達とパパのことなど話すこともあるのか、たま〜に、私に、なんの仕事しているのか? などと質問してくるときがある。
おそらく友達のパパは大半サラリーマンだろうから、最近外出が多いとはいえ週に何日かは朝、家にいるパパというものが、友達のパパと整合しない部分もあるだろうね。


娘:『パパは今日、なんのお仕事してたの?』
私:『今日は、おうちでコンピュータのソフトウェアってのを作ってたの』
娘:『ソフトエア? ソフトエアってどんなの?』
私:『どんなのって言われても〜』
娘:『おっきいの?』
私:『おっきいって言えばおおきいけど・・・』(コード量としては)
娘:『しかくいの? まるいの?』
私:『形はないんだ』
娘:『え〜、形ないの? どうやって作ってるの? 持てるの?』
私:『持てないんだけど、持てるようにすることもできるな』
娘:『どういうものなの?』
私:・・・・・・


まぁ、幼稚園児にソフトウェアの概念を理解させることは難しい。仕方がないから私は、娘とたまに一緒に遊ぶ「ハローキティーの記憶博士」というCDのソフトと、「らすたぁちゃん」というCDのソフトを例にして、同じコンピュータなのに入れるCDを変えると違うものが動く。CDの中にソフトウェアが入っていて、これが、コンピュータを記憶博士にしたり、らすたぁちゃんにしたりしているんだという説明をした。すると今度は、「じゃぁパパはCDを作っているの?」そうじゃない! CDはソフトウェアの入れ物なのだ・・・・・(以下無限)

-----

私がソフトウェアというものの概念を理解したのは確か小学校5年ぐらいの時だったと思う。当時、TK-80というワンボードマイコンがあって、それで遊んでいたのだ。今の小学生ならパソコン使うぐらいアタリマエかもしれないが、当時の私は自分で言うのもヘンだが、かなり尖った小学生だったと言えよう。

当時の我が家は冗談抜きでマジ貧乏だった。だからそんなすごいアイテムを買えるわけもなく、私がはじめてTK-80に触れたのは当時の友達の家に遊びに行ったとき、その友達の兄が持っていたものだった(今思えば金持ちな家だったのだろう)。ICむき出しのボード上に7セグメントのLEDとテンキーが並んだその姿はまさに未来のアイテムのようで「かっこいい」と思ったものだ。
その後、秋葉原駅前にあるラジオ会館の7Fに、当時Bit InというNECのショウルームがあり、そこに行けばタダでTK-80をいじれることが判明し、私の自転車秋葉原通いが始まったのだ。それまでにもたまに秋葉原には電子部品を買いに行くことはあったがそのころは既に自宅から徒歩5分の距離にサトー電気を発見していたので、秋葉原にはあまり行かなくなってはいた。片道25Km。国道15号線激走で1時間半。車の排ガス規制が今より全然ゆるかった時代の国道15号。ダンプやトラックが出すススにもめげずに通ったものだ。

当時ラジオ少年だった私はまず理解できなかった概念が「プログラム」(当時はソフトウェアとは言ってなかった)と「CPU」だ。当然だが、ラジオをインターホンに変更するには回路変更を伴う物理的な改造が必要だ。しかし、TK-80とやらは、ハードウェアの変更を全くしないで、入力する機械語により動作が変わる。まぁ、TK-80でできることなどたかが知れてはいたのだが、それでも打ち込むコードを変えるだけで、数当てゲームになったりもぐらたたきゲームになったりするその様は私にとってはまさにミラクルだった。そしてそれから私は、CPUの概念を理解するために勉強をはじめ、ノイマン型コンピュータのおおよその概念を理解し、どうして同じ機械が数当てゲームになったりもぐらたたきゲームになったりするのかもわかったのだ。

一体なんの話をしていたのかわからなくなってきたな。

まぁ、そんなわけでコンピュータとかソフトウェアなんてものはいまどきの子供であればすぐに理解できるに決まっているものであるからして、実は私は娘にはあまりこれらのものには触らせないようにしている。
そんなクダラナイものより、食べちゃった柿の種を埋めて芽を出してみたり、竹トンボ作って遊んでみたり、紙飛行機作ってどうすれば遠くに飛ぶようになるかなんていう遊びをしながら、なんとなく自然の仕組みを体得してほしいなって思っている。

-----

つうわけで私はもともと、公私があってないようなもの状態なのでこの連休も、連休でないような連休なようなって感じで、まぁ毎日お仕事の日々なわけだ。でも、まぁ、後半は気晴らし兼ねてワイナリー方面に行ってこようかな。あ、あと、娘がアシカショーを見たいって言ってたので(しかしなんでまたアシカショー・・・?)、水族館に行って来るかな。
<< 前のヨタ話 |  ヨタ話Index |  次のヨタ話 >>
master@kani.com