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金網の向こうに広がる世界は現実である。人々は活動をし、サラリーマンは出勤し、そして夜になれば家に帰る。そしてまた、明日、同じ日。

私は、ある世界から一歩離れたところが好きである。例えばここは、金網という遮蔽物を通して世間が見渡せる。これは、不思議なことに自分自身にも言えることで、私は、自分を他人のように見ることがある。ある集団にいる自分、ある世界にいる自分を、まるで他人のように、この金網の向こうの世界のように、自分を自分で見るのだ。「バカらしいヤツだな」って思うこともあれば、たまには「めちゃめちゃになったけど、それは正しいんだよ」と思うこともある。また、「それが確かに仕事だが、そんなことしていいのか?」「そりゃ違うだろう」と思うこともある。

新幹線は、ここから2時間少々で大阪まで行く。私がのんびり写真を取りながら通勤したら、横浜まで2時間あっても足りないかもしれない。世の中忙しいね。



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