MacWorld 雑感ヨタ話
MacWorld 雑感ヨタ話
1997.2.22 記
master@kani.com / 青木 康雄
1997年2月21日(金):晴れ強風夜激寒
な中、朝8時半にわが家を出発、一路、新川崎経由で海浜幕張を目指します。
いきなり京葉線でポイント故障がどうのこうので、予定10時を約30分ほど遅れてMacWorld 入り。
私は根っからのマックユーザーでありますが、年々つまらなくなる(派手でにぎやかではあるが、おもろいアイテムの発見がほとんどない)傾向にある MacWorld にあまり大きな期待を抱かないようにするも、シマンテックが出展していないことに時代の流れを感じるのでありました。
あまりに広く出展ブースも大量なイベントですが、独断により、大きな時代の変革期を担うべくの革命アイテムであるデジカメ関連に的を絞って、ヨタ的コメントを交えてご紹介しましょう。
なお、以下本文中に書かれている一切の内容は、だれも保証するものではありません。私の憶測推測となりの他人の会話を小耳に挟んだ内容などから成り立っております。
撮影機材は、いつものごとくのデジカメ RICOH DC-2E / ComeBackImage 2.6d5 です。
RICOH DC-2E にて撮影の3枚を切った貼ったぁ
apple のブースは当然ですが一番いい場所にすごく大きくあります。朝10時半ごろなためか、まだ人もまばらですが Newton 関係のコーナーがもっとも賑わってました。
これがうわさの20周年記念モデルで参考出品です。まぁ、100万円とか120万円とか言われておりますんでほんとに『見るだけ』ですが、思えば6年前、私が初めて買った macintosh は元祖 LC 。当時はすげー高価だった 4M SIMM X 2 、14万円もした apple 純正 13 インチモニタ、これまた 14 万円もした元祖 DeskWriter その他全部で一式 100 万円ちかくかかったことを考えれば、安いのかも? さらには、昔昔は plus だって 78 万円ぐらいだったわけだし。
だって、わざわざ家までセットアップ&レクチャーに来てくれるんだよ?
デジカメ関連は、デジカメメジャーメーカー各社すごい気合いが入っております。なかでもぶっちぎりのインパクトはここオリンパスではないでしょうか。水着のおねーさん達がファッションショーばりの雰囲気でキャメディアシリーズをいろいろ紹介します。その場で撮影会などもやっていて、なんだかすごい気合いの入りかたです。
しかし反面、なんとなくメーカーから一般来場者への一方通行な感がしたのは私だけでしょうか? 決して悪い意味じゃないのですが、こんなにすごいと、なかなか中に入り込めないものです。特に私のようなシャイな人間は・・・・
RICOH DC-2E で撮影してましたが、いいですよね?
サイバー軍団のソニーでは、パソコンを何台もならべてサイバーショットを使った活用講座みたいなことをやっておりました。これもなかなか気合いが入っております。
被写体までの距離が数メートルしか確保できないこの環境での撮影は、サイバーショットの画質的あらも目立たず、効果的な企画だったかもしれません・・・ね?
やっと姿を現したディマージュですが、ミノルタも気合いを感じるプレゼンを行っておりました。ソニー軍団ほどの台数はないものの、パソコンを数台用意しての来場者参加形式。単三4本液晶付けっぱなしで30分間以上稼働可能とのこと。ズーム付きでありながらパンフォーカスなので、被写界深度を稼ぐために暗いF値ですが、案外・・・いや、相当面白い使い方ができそうです。ちょっと暗いところや、陰の部分にノイズがのりやすいですが、画質だけでなく使い方をも創造するという点において、面白いんじゃぁないでしょうか。気になったのは、撮影画像保存に6秒(体感)ぐらいかかっているようなところ。頼むよぉ。せめて2秒にしてくれ。
PowerShot 350 を引っ提げてのキヤノンブースはいつも賑わっておりました。これ、小さくて四角くて、いいっすよねぇ。けども、やっぱ撮影画像保存時間がかかるんだよね。頼むよぉ。せめて2秒にしてくれ(しつこい)。
キヤノンでもこのような来場者参加型のプレゼンが行われておりました。PowerShot 350 とマック、カラーインクジェットプリンタという組み合わせでのデジカメ遊びですね。
昼飯。近くの和食処で \1850-。今日は朝から駅まで大変な距離を歩いたうえに会場をあっちこっちと見て回っているとすごく疲れる。普通は \1850- も昼飯に使わない(使えない)のであるが、なんとなく少しでも休まるところがいいって思っての決断。
私が愛用するデジカメのリコーブース。メジャーなデジカメメーカーでは一番地味な構成で、デジカメに関する限り、『気合い入ってないなぁ・・・』という印象は拭えないが、マーケティングが違うんでしょうね。きっと別の分野での広報活動に気合い入れているのでしょう・・・
しかし、終始賑わっていたのは、やはりいい製品をもっているからでしょう・・・ね。地味なだけにメーカーのかたとも話しやすいような気がするのは私だけ?
ニコンは CoolPix100 とスキャナ、プリンタ関係ですね。なんとなくこじんまりとした感じを受けましたが・・・・・
しばらく見ていると突然コンパニオンのおねーさん達が舞台で踊りだしてびっくりします。そして、来場者参加形式の実演デモが始まります。コンパニオンのおねーさんをモデルに写真を撮ったり、今度はコンパニオンのおねーさんに自分が撮って貰ったりして、トースター型のらむ蔵にカメラを差して画像を吸い上げます。で、いろいろレタッチしたり切った貼ったをして CoolPrint II で出力して『ハイ出来ました』という主旨のもの。
松下の小さいデジカメですね。案外大々的にやってます。使ってみたのですが、正直言って『なんだかなぁ〜』って感じでした。確かに小さくていいのですが、ファインダーを見ながら撮影すると、ほんとに撮影されたのかどうかわからなかったり、スイッチがなんだか弱そうだったりで、個人的には『なんだかなぁ〜』。
私が愛用するデジカメその2の富士フイルムのブース。QuickTake 200 が DS-8 になったためかどうかはわかりませんが、DS-300 というちょっとコンシューマ向けとは違ったデジカメにかなり気合いを入れております。正方画素 2/3 inch 原色 CCD で 140 万画素。1280 X 1000 Pixel のデジタイズが可能で PCMCIA Type I/II の ATA カードが使えます。焦点距離は、135フィルムカメラ換算で 35〜105mm。絞りは4段で解放 F3.5。ストロボを内蔵しておりますが、ホットシューもあって外部ストロボにシンクロ可です。ホワイトバランスは、5500K 固定とオート、それと、被写体のある点(普通はハイライトの白)でのダイナミックなキャリブレーション機能を持ってます。すごいっす。露出補正とかなんだかんだと、かなりデジタルであることを意識しないで撮影出来るデジカメです。DS-505 あたりであれば今まででも随分デジタルであることを意識しないで撮影可能でしたが、それがここまで庶民に近いところまで降りてきた・・・って感じで実に感慨深いです。私は今回の MacWorld では、この DS-300 が一番面白かったです。
こんな外観で、かなりごつい印象です。レンズ交換は不可ですが、まぁF3.5 のズームですから交換の必要は通常感じないでしょう。今までのコンシューマ向けデジカメとは一線を画すもので、どう見ても庶民層を狙った製品ではありません。銀塩カメラでいえば、ハイアマチュアが使うような、例えば GS-645 のようなブローニ版の銀塩カメラのノリです。(たとえ昼間でも)ちゃんと三脚をもって、コダックのグレイカードを持ってあるきながら撮影するような気合いで使えるデジカメですね。
手前のモードラみたいなものはなんとモードラで(笑。正式には、エクステンションユニット)、これを付けると秒 4.5 駒の連写が可能になります。『DSP が入っているのですか?』と質問したら、『I/F とメモリが入っている』とのことでした。もっと突っ込めば良かったのですが、他にたくさん話題があってこの件については突っ込みませんでした。
ちょっと使ってみただけなので、私にはなんとも言う資格はないのですが、それでも思ったことを書きますと(笑)、モード切り替えスイッチのインターフェースやわかりにくいファンクションのフィードバックなど、完成(熟成)度はまだまだって感じですが、たぶんこんなすごいのは一般庶民は使わないでしょうから、DS-7/8 に比べればそこらへんはプライオリティーの低い項目であると思います。
画質ですがもうすごいです。三菱の昇華型プリンタとつるんでいるのですが、この三菱の 200dpi 昇華型プリンタ(30 万円)が、昇華型らしからぬ実にしっとりとした水っぽい(これは私の場合良い意味の表現)絵を印刷してくれるのです。会場にいらっしゃったフジのおねーさんと2ショット写真をその場で撮影&印刷していただいたのですが、キャビネサイズぐらいであれば、もはや銀塩と肩を並べたと言っても過言ではないと思います。基本的な品質がここまで向上すれば、後処理のアドバンテージは完全にデジタルの勝ちですからね、これはもう感動です。
もはや銀塩が8mmムービー(ビデオじゃないよ)の運命を辿りはじめたなって、実感するアイテムでした。いずれはそういう時が来るだろうとは確信しておりましたが、まさかこんなに早くやってくるとは思ってませんでした。
肝心の値段ですが、『まだ公表できない』(決まってない?)とのことでありましたが、私の襲用なる質問攻撃で得た情報を整理して見ますと・・・・・
私:どのくらいの値段になるんですかぁ?
富:背伸びすれば買えるぐらい(の値段)になるでしょう。
(個人で背伸びできる範囲って随分まちまちだけど、プロ機の価格帯ではない)
私:RICOH DC-1S 一式&らむ蔵 32 万円購入の気合いで買えますかね?
富:(にやにやしながら)・・・・・・・
私:定価 248K 円で実売 199K 円になれば、固定資産にならないのでみんな買う
と思いますよぉ。
富:(にやにやしながら)・・・・・・・
私:けど、マーケティングで言えば、ハイアマ&セミプロ帯のデジカメってない
ですもんね。私が普通に考えたら、348K 円とかぐらいにするかなぁ・・・
富:(にやにやしながら)・・・・・・・
というような心理戦を展開しましたが、結果、たぶん富士フイルム社内でも決定していないのかもしれないような感じもしましたが、
私の無責任なる推測では・・・・
FUJI DS-300 : \328,000-
と推測しました。やばいなぁ・・・・・・(なにがだ(笑))
4月中旬か下旬か(失念!!)、それくらいに発売だそーです。
あ、話が前後しますが、AF の仕組みが面白いです。パッシブ / アクティブ / CCD AF の3段構えで測距して、なかにいる小人さん(AF 設計したひと@富士のかたの分身)が結果を考えて AF するそうです。接写は CCD が、暗闇はアクティブがメインになるそうです。光学ファインダーはパララックス補正枠ありです。視野率 80 %。液晶モニタはないですが、ホットシューに付けるタイプを用意するかもです。けども、NTSC が出ておりますので、カシオあたりの液晶TVを付ければ見れますね。
すげ〜欲しいぞ。
このデジカメを入手したらば、たぶん、今までは銀塩で写していた、特にカメラマンの依頼を受けていない『友人の結婚式』なんかも、DS-300 で済ませてしまうかもしれない・・・ぞ。さすがに『写真撮ってね』って一言頼まれれば、押さえで銀塩を持っていくけど。それよりもたぶん、黒白を除く銀塩フィルムはもう、年に1本ぐらいしか使わなくなってしまうかもしれない。ぁあ、こんな激動の時代に生きれておいらって幸せ。
Apple への OEM 版 DS-8 ですね。リンゴマークに色が付いていたのを見て安心したのは私だけではないはずです。
通りすがっただけなのでよくわからないのですが、富士ゼロックスのブースでは、なぜか突然踊っておりました。なんだったのでしょうか?
次期 MacOS の話や、いろんな新技術なプレゼンが行われていた Apple のプレゼンブースですが、『マイクロカーネル』『マルチタスク』『アピアランスマネージャー』などなどなどなど・・・・もう何年も前から聞かされているんですけど。
ほんとーに来年も MacWorld やるんだろうなぁ? ほんとーに MacOS 8 出すんだろーなぁ? ぁあ? 頼むよぉ、Apple 。応援しているからね。
RICOH DC-2E にて撮影の3枚を切った貼ったぁ:その2
おしまい。